秋の299サイクリング

  • 2013.10.16 Wednesday
  • 11:55
 
先週末は、久しぶりに暦どおりの連休をいただきました。
のんびり過ごそうという予定しかなかったのですが、そこは貧乏性、2日前に突然思い立ち、国道299を起点(茅野は終点ではないらしい)までサイクリングすることに。 このルート、話しにはよく聞きますが走ったことがなかったのです。 日帰りも可能なのですが、出発時間が遅いので茅野に宿も押さえました。

始発電車で飯能まで移動して6:30頃にスタート。 時間に余裕が欲しいので、名栗みちではなくはじめから299で。 それでも180kmで3,700mの獲得標高。 以前走った宇都宮のブルベほどではありませんが、まぁこってりですね。

昨日までの夏の陽気はどこへやら、凍えるほどではないけれど、川筋を伝ってくる北西の向かい風がひんやりしています。

苦手な向かい風にもてあそばれながらも、順調に進んで十石峠にさしかかると、通行止めの看板。
以前、アタック299というイベントに参加した方のブログに、通行止めの事が書いてあったのを思い出しましたが後の祭り。 たしか「迂回路に設定された林道は相当な斜度で辟易した」とも書いてあったような。。
入りの5kmは平均12%くらい? 「矢弓沢林道」しばらく聞きたくない名前です。 矢沢さんとか弓子さんもNGなレベル、患者さんで該当する方、顔に出てしまったらゴメンナサイね〜(笑)





十石峠を下ろうとウィンドブレーカーを着る際、ファスナーを壊してしまいました。 陽がある下りでもかなり冷えるので、麦草峠を16時過ぎから下るとなれば、即身仏体型の私はリアルほとけさま必至です。 小海線の線路もおいでおいでしているようですし、ここでR299とはお別れして輪行に日和りました。 列車の時間に合わせて、食事したりしながら小海駅あたりまで散策。

途中、馬流という駅近くで「秩父事件」に関わった人たちの墓があるとの看板を発見。
以前友人から、彼のご先祖様もその事件に加わったという話しを聞いていたこともあり、手を合わせに向かうことに。 しかし、墓碑銘を見て驚きました。「秩父暴徒戦死者之墓」。
いかに政府に弓引いた人たちの墓とはいえ、あんまりだと思いましたが、調べてみるとこの墓は、蜂起を指導した困民党総裁の菊地寛平の孫たちが建てたものだと知りました。 建立された昭和8年当時では、この表記が限界だったのでしょう。





稲刈りの懐かしい匂いに誘われて、しばらく眺めてしまいました。 私の故郷では、8月のお盆前には済ませてしまうんですよ、と言ったら驚かれました。




夕陽に切り取られた八ヶ岳の山影を見ながら小海線に揺られ、茅野駅に着いたときには、18時前というのにとっぷりと日も落ち、真っ暗け。




宿の大浴場で寝落ちしそうになり、階下のレストランでトンカツ&グビグビしたあと、大の字で八重の桜を観ながら就寝。



翌朝は、おどかされたほど寒くなかったので、甲府まで走って特急かいじで帰還。
途中、富士見の道の駅で見つけた「えごまのおはぎ」。 ちょっと甘すぎたけど、じわ〜っと来る滋味に福々でした。




輪行でズルしまくったので、結果当初の予定どおり、あくせくしないのんびりな連休を楽しめましたとさ(笑)







 

2013夏のチャリ旅 最終日

  • 2013.08.08 Thursday
  • 18:53
 
たのしい時間が過ぎるのは、あっという間ですね。
今年の夏旅も、もう終わってしまいます。

今日は、白神山地の麓の西目屋村から、大館能代空港までの67kmの予定でした。 夕方の飛行機に合わせ、旅を懐かしみながら、白神山地の山懐をのんびり南下しようかなと。 ところが昨夜、宿の方と雑談するなかで、釣瓶落峠までの(青森県側)9kmが未舗装であるという事実が発覚。
まあ、雨でなければどうにかなるだろうと高をくくっていたところ、昨夜はバケツをひっくり返したような雨。 今日の午後も雨予報なので、やむなく35kmほど迂回することにしました。
最終日に100kmはつらい。。

ところで釣瓶落峠という名前がおもしろいなと思い調べたところ、現在のトンネルが出来るまでは200mほどの崖を鎖を伝って行き来する難所だったとのこと。 鎖をつるべ落としの縄になぞらえてたんですね。 聞いただけでおしりのあたりがゾワゾワします。

長距離トラックの多い国道7号線経由で空港へ到着。 この空港は1日に2便しか発着がないらしく、空港前の緑地公園も人っ子ひとりいません。 出発までは3時間以上ありますので、人目がないのをいいことに、木陰の芝生でひと眠り。





羽田着は19時過ぎ。 電車の混雑を心配しましたが、それほどでもなかったので輪行荷物でも気を使わずに済みました。 車窓に映る自分の伸びたヒゲを見て、そういえば昨年の夏旅から伸ばしたんだっけ。。 な〜んて、旅の終わりのセンチメンタル気分に浸りながら地元駅に到着。
地元の匂い、やっぱりちょっとホッとするんですよね。


今回の旅を振り返ってみて、いちばん印象に残ったのは、やはり”人”です。
今までにも、東北出身の友人や同僚と接することはありましたが、どうもリズムや感性が噛み合いにくいな、と感じていました。 今回の旅行中も、その印象が変わることはありませんでした。

会う方会う方、みなさんおだやかで親切で、旅の間一度もいやな思いをすることはありませんでした。
きびしい寒さ、たび重なる飢饉。 生き延びて行くために、助け合う心が風土に浸みこんでいるのでしょう。 震災の際には世界中に東北人の精神性の高さを示してくれて、誇らしい思いでした。 
ただ、多少の毒を腹に抱えているのがあたりまえ、というコンセンサスにもとづいた、都会の暮らしに慣れてしまった私などは、「それで、おまえはどうなんだ?」と、責められているかのような窮屈さを感じるのも事実です。

では、もう東北には行きたくないのか? と聞かれれば、もちろんノーです。
いつかまた、あのやさしさに触れたくて、東北に行きたくなることはまちがいありません。


なお、お話しをしていただいた何人かの写真を載せさせていただきましたが、みなさん了解を頂いています。 あのいい笑顔のおばあちゃんの津軽弁は解読不能でしたのでビミョーですが(笑)
三陸でお話しさせて頂いた方には、写真を撮らせて下さい、とは言えなかったですね。

2013夏のチャリ旅 5日め

  • 2013.08.07 Wednesday
  • 19:35
 
今朝も空は低いものの、どうにか降らずにもってくれています。

今日は、白神山地を少しトレッキングする予定。 山頂が見え隠れしている岩木山を右手に見ながら、白神山地への入り口、西目屋村へ。

今日歩く予定の「暗門の滝」コースは第一から第三までの、3つの滝をつなぐコースです。 世界遺産緩衝地域に指定されていますが、核心地域にもかなり近い場所なので、深い森の気配が感じられるとのこと。
1週間ほど前の情報では、大雨の影響により、いちばん手前の第三の滝でさえ通行不能ということでした。 西目屋村にある「白神山地ビジターセンター」に立ち寄って聞いたたところ、数日前にトレッキングコースは復旧して、いちばん奥の第一の滝まで行けるとのこと。 ラッキー!

写真は詳しくアドバイスしてくれた津軽美人です。




今夜泊まる予定の、白神公社の宿泊施設に自転車と荷物を預けて、公社が運営する入山の基地施設「ANMON」へ向かうバスを待っていると、プロのガイドであるヨネザワさんが声をかけて下さいました。 お言葉に甘えて彼の自家用車に便乗させて頂くことに。



この人、挨拶したときからもう、ふつうではないオーラがビンビン伝わってきます。
語り口も穏やかですし、ここで会わなければふつうのやさしいおじさんなのですが、登山道も全くない核心地域の原生林の中でさえ、知らない場所はないとのこと。
自信満々のアルピニストたちを案内するも、慣れない断崖だらけの沢登りに、たいがい泣きが入る話しとか、昔のマタギのワイルドな狩猟法とか、白神山地の保護についてとか、おもしろいお話しをタダでたっぷり聞かせていただきました。

ANMONでお礼を言って別れました。 滝へ向かう前に津軽峠のマザーツリーを見てみたくなったので、ここでバスに乗り継ぎです。 このバスにはビックリでした。傾斜もそこそこなのですが、マイカーを制限するために、10km以上の峠道のほとんどは未舗装。いやそれどころか道路の中を川が流れていたりする穴ぼこだらけの道を、何食わぬ顔でスイスイ走る運転手さん。 「慣れてますから〜」だそうです。 ボコボコ区間の写真はブレブレで載せられないのが残念〜。





津軽峠から見晴らす白神山地のブナの稜線は、こちらで見慣れた針葉樹のものとちがい、ブロッコリが並んだような丸ポチの連なりです。 あれがぜんぶ紅葉したら見事だろうなあ、と妄想。





マザーツリーはその名の通りとてもやさしい佇まい。 思わず木肌に耳を寄せたくなるような木でした。 おっさんがやるとキモいので、もちろん誰も見てないときにね(笑)




ANMONに戻り、レンタルのトレッキングシューズ(黒ゴム長)を借りて、いよいよ滝めぐりへ。 雨上がりでなければスニーカーでもいけそうですが、ゴム長無敵(笑)

滝も壮観でしたが、そこに至る沢の道の両岸は、100m近い断崖がかぶさる箇所があちこちにあり、スケールの大きい自然を満喫出来ます。



第二の滝の落とし口の脇にある遂道は、昭和の頃に、ある人が一人で手掘りで完成させたのだとか。




滝からの復路は、沢筋を離れてブナの森コースを選択。 古木あり若木あり、淡い緑が清々しくて、ここも気持ちよかったなあ。




ANMONに帰還して水を一杯。 おいしくないわけがありませんね。




帰りのバスを待っていると、ガイドを終えたヨネザワさんがまた声を掛けてくれて、宿への帰りもずうずうしく乗せてもらっちゃいました。



前から感じていたのですが、亜熱帯の植物さえ群生する、にぎやかな照葉樹の山で遊んで育った私は、雪を被って屹立する、刃物のような峰々の連なりを見ると、美しさよりも先に恐ろしさを感じてしまいます。 人間としての自分を意識しながら、厳しい自然と対峙するような登山は、楽しく取りくめそうに思えないのです。(富士山はちょっと登ってみたいかも)

森の中にいると、人間として自然と対峙するというより、自分自身が自然の一部となって、精霊の住処に溶け込んでいく感じがして、とてもリラックス出来ます。

なので、上記のヨネザワさんのような、森の達人にはあこがれますねえ。








2013夏のチャリ旅 4日め

  • 2013.08.06 Tuesday
  • 19:04

十和田湖の朝は、とてもしずかで言葉に表わせないほどの心地よさでした。
湖畔から立ち去りがたく、ずいぶん長い間、おだやかな風になでられる湖面をながめていました。





今日は弘前市までの65km。 距離が短めなので時間をぜいたくに使うつもりです。

十和田湖はカルデラ湖なので、湖から外輪山の頂きまではけっこうな斜度でした。 3kmの平均8.8%。パニアバッグの重さをうらめしく思いながら、牛スピードでのろのろと。 ときおり見晴らせる湖面の輝きに、うしろ髪を引かれる思いでしたねえ。 気に入った場所が見つかるのは、とてもうれしいものですよね。



十和田湖の外輪山から弘前側に流れる浅瀬石川上流で、橋の欄干にポツンと座ってる男の子。 人里離れた山中なのでほんとに途方にくれてるよう、爺さん心をくすぐります。




あちこち寄り道しながらのんびりです。 現役で活躍中のおばあちゃん、いい顔ですねえ。


ついでにおじさんも。



若いころは、ひとり旅の何がおもしろいのかが、さっぱり分かりませんでした。
友人や家族と一緒に、効率のよい交通手段で遠くに出かけて、めずらしい風景を見ておいしいものを食べれば満足でしたねえ。
数年前に自転車と出会い、「ブルヴェ」という長距離サイクリングイベントに参加するようになって初めて、ひとりで遠くまで足をのばし、いろいろな風景をゆっくり眺めながら走る楽しさを知りました。

しかし年齢のせいでしょうか、どんどん移り変わる景色をスライドショーのように観ているだけでは、飽き足らなくなってきたのです。 それらのすばらしい風景のなかで育まれた人柄や暮らしに触れたくてたまらなくなり、最近はすっかり今のスタイルの自転車旅が気に入ってしまいました。

気の合った者同士の旅はとても楽しいのですが、日常の延長のまましゃべっていると、地元の人と話す機会も少なくなりますし、触れ合うのも観光客相手のお店の人に限られますよね。

ひとり自転車で大荷物載せて走っていると、地元の人も警戒心なくいろいろなことを話してくれます。 彼らにしても「あの自転車はどこから来てどこまで行くんだろう」「何を目的に走っているんだろう」、みたいな好奇心が満たせますし、雨の中トボトボ走っているのを見ると、出来ることがあればしてあげたいという、もてなしの心が湧くのが人情ですよね。 そこにつけこんで楽しんじゃうのが自分流(笑)



青森といえば「りんご」。 りんご園では、すこしづつ色づきかけた、瑞々しい青りんごたちがたくさん実っていました。




弘前城に着くと、「りんごアイス」で涼をとりつつ、おばちゃんから情報収集。
残念ながら、城内の博物館は改装で休館中とのこと。 パンフレットを見せながら、桜の頃のこのお城がどんなに美しいかを話してくれました。 桜の弘前城観るよりも、おばちゃんの一所懸命さのほうがうれしいッスよ。





コンビニにたむろってる高校生たちに弘前観光ガイドしてもらったり、ラレー乗りのご主人のカフェで地元サイクリスト事情を聴いたりと、今日は街をしっかり楽しみました。

2013夏のチャリ旅 3日め

  • 2013.08.05 Monday
  • 19:28
 
今朝も、5時頃までは雨だれが聴こえていましたが、朝食を終えたときにはすっかり上がっていました。
今日は、八戸〜奥入瀬渓流〜十和田湖の82km、海の匂いと打って変わって、東北の深くて濃い緑の山の中へ向かいます。


十和田市の農村地帯を走っていると、砥石を前に並ぶおじさんたち。包丁や鎌などを研ぐボランティアだそうです。 この後、刃物と一緒に作物や甘い物などを手に、次々に近隣の奥さまがたが見えていました。





奥入瀬渓流手前の農村部を走っていると、遠くに若い夫婦が仲良く作業しているのが見えました。 大きな犬が番をする住まいの庭を、無断で通って辿りつくと、どうやらニンニクの選別をしているようです。 青森県はニンニク生産量全国1位(60〜80%)。 中でもここ十和田市がもっとも出荷量が多いそうです。 日々の暮らしやお子さんのことなどを、鶴瓶よろしくあれこれと。10分ほどおじゃまして失礼しました。 

それにしても、侵入者になついてたら番犬にならなんだろチミ。







奥入瀬川は、長雨のせいで中流から濁っていました。 以前写真で見た奥入瀬渓流は、岩にしっかりと苔が付いていましたので、きっと水位の変化が小さいはず。 ひょっとしたら絵葉書のような風景に出会えるのでは、と期待しましたが、澄んだ流れが見れたのは湖からの流れ出しの数十メートルだけでした。 しかし流れに気を取られない分、森の深さを堪能しましたヨ。
ブナの葉のフィルターに染められた淡い緑の中、降りだした雨のせいもあって、立ちこめる森の空気はクラクラするほど濃密です。 都会で出会う強い匂いはどれも苦手なのですが、森の匂いはウェアにまで沁みつきそうなほど濃いのに、肺の奥の方の細胞までもが、こっちにもこっちにも、と深い呼吸を望みます。




早めに十和田湖に着いたので、十和田神社参道の土産物屋をひやかしていたら、こけし屋さんの若旦那が郷土の歴史に詳しくて、1時間近くもおしゃべりしてしまいました。
南部藩の霊場でもあった十和田神社のミステリーは必聴です。 十和田湖へお越しの際は「高瀬商店」へぜひ!



十和田神社の森を抜けて湖畔に出ると、高村光太郎最後の作品と言われている「乙女の像」。
智恵子を失ったあと、7年間岩手の山村に暮らし、その間彫刻刀を握らなかった光太郎が、「智恵子をつくります」と宣言して制作に臨んだとのこと。
そんな謂れも、この像を現地で見て、強く心を動かされた後で調べたもの。 静かな時間にこの作品に向き合えたことはとても幸運でした。



夜は湖畔の民宿「和み」泊。 どうやらおかみさんは、先ほどの高瀬さんと高校まで同級生だったらしいです。 この宿もおすすめ。 特に「ヒメマス」の刺身は絶品でした。 いつもだと、淡水魚の刺身は寄生虫がこわくて口にしないのですが、十和田湖のものは、低水温域のうえ外部との往来がないので絶対安全と聞いてチャレンジ。 食べ物のことはあまり書かない私ですが、これはうまかった!

写真、ひときれ食べちゃったあとで失礼


宿では、掛川から来たという、66才のひとり旅ライダーと話がはずんで夜更かし。
カッコよく年齢を重ねている先輩方があちこちに居るので、「老後なにするものぞ!」 と勇気づけられます。

2013夏のチャリ旅 2日め

  • 2013.08.02 Friday
  • 19:48
 
夜明け前から降り始めた雨の気配で目覚めました。 霧も深く立ち込めていて、いよいよ北山崎には縁がないのね、とあきらめながら出発の支度。 自転車を保管してもらっていた納屋へとぼとぼ歩いていると、今日もうまいこと雨は上がってくれました。それからの出発作業が3倍速になったことは言うまでもありません。





今日は八戸までの100km。 途中もっとも楽しみにしているのは、NHKの朝ドラ「あまちゃん」のロケ地、小袖漁港に立ち寄ることです。
朝ドラ見るのは実質今年が初めてなのですが、舞台が小さな漁村、という設定に親近感を覚えて観はじめたら、これがドップリ。 ミーハー嫌いの私ですが、今回は特別です。


この日の気温は20℃以下です。 年長の海女さんは絣半纏の下にウェットスーツを着ていますが、高校生とおぼしき少女2人は、アキちゃんとおなじ短パン姿。 取材を受けている間もふるえを止めることが出来ないようすで、ちょっとかわいそうでした。



昨夜の宿で、ウニは頂いたので、ここでは「まめぶ汁」を。
直径1.5cmほどの小さな団子の中にくるみが入っており、地味な見た目に反して、食感風味共なかなかでしたヨ。



突堤先端にある灯台の足元には、若き日の春ちゃんが書いた落書きもそのままでした。




その後はどんどん北上して青森県ももうすぐ、というところにりっぱな高校がありました。 大きな建屋には「種市高校潜水実習棟」の文字。  ん?ひょっとして、と立ち入り禁止の表示がないことをいいことに、ブラスバンド部の練習音を懐かしみながら、ずんずん侵入したところ、ビンゴ!  アキちゃんとユイちゃんの通った高校でした。 どうやら私にもミーハー的センサーが備わってきたようです(笑)





青森県に入るとすぐに種差海岸という名の、天然芝が自生するのどかな海岸が開けます。 残念ながら、ウミネコの繁殖地として有名な蕪島は霧にかすんで見えませんでした。 このあたりも三陸復興国立公園に指定されていますが、現在「日本ジオパーク」の候補地にもなっているそうです。




いやあ、ちょっと寄り道しすぎました。 八戸のペンションまであと2kmというところで、耳元で鳴っているかのようなカミナリとともに、滝雨襲来。 アパートの軒先を借りて雨宿りしていたら、ほんの10分くらいのあいだに道路が川になりました。 あんまり気持ちよく降るものですから、そのデカい雨粒を頭に受けてみたくなりましたが、もうすぐ宿についてしまうので自粛。 ほどなく上がってくれましたので、道端のグレーチングからの噴水に迎えられながらの八戸入りとなりました。





2013夏のチャリ旅 1日め

  • 2013.08.01 Thursday
  • 20:12
 
ここ数年、自分的恒例行事になっている夏の自転車旅行。
今年は東北北部をまわって来ました。

出発前夜の予報では、6日間の全行程を通して高確率で雨とのこと。すこし気は重くなりますが、まぁそれも旅のネタですしね。

出発当日は、新幹線で盛岡まで。 その先はバスで峠を越えて宮古へ。 山を下り、海岸線が近づくにつれてバスの車窓にあたる雨粒が大きくなってきました。
宮古駅で自転車を荷解きして出発です。  駅前商店街は大漁旗がたくさんはためいてとてもキレイだったのですが、雨出発ということで写真を撮るほどのテンションには上がりきらず。。

ところが15分ほど走って最初の景勝地、浄土ヶ浜に着くころにはすっかり雨は上がりました。
お? 晴れ男のパワーはまだ衰えてないゾ、と気を良くして国道45号線を一路北へ。
田老町あたりまでは、何しろ工事のダンプカーが多く、自転車での走行にはかなり気を使います。 このことだけでも復興途上であることが実感されました。

津波の被害が大きかった田老町の堤防。その効果についてはいまだ検証中とのことですが、この高さを超えて波が寄せてくることは通常イメージできないですよね。




ガレキの処理はまだ続いているようです。


歩道でアンパン補給していると、散歩のおじいさんが声をかけてくれました。 もちろんこちらから震災に関わる話しに振ることはできません。 ただ、まわりの風景が風景なので自然とその話題に。 その後も小休止のたびに何人かの方とお話しをしましたが、地元の人同士だと当時のことも今のことも、話しがリアルになりすぎるので、通りすがりの旅人に向けて問わず語りにポツポツと回想することはかえってなぐさめになるとのことでした。それでも感じ方はそれぞれなので、最大限の配慮が必要であることに変わりはないと思います。


今回の旅の大きな目的のひとつは、「北山崎」と「鵜の巣断崖」を見ることでした。
私の郷里の室戸あたりも大昔に隆起してできた地形で、昭和の頃には「岬めぐり」という歌にも歌われました。 室戸のほんわか照葉樹林に覆われた段丘とはスケールのちがう、落差200mという本場のリアス式海岸、これをどうしても見てみたかった。あるいは感じてみたかったのです。
地球がうごめいて、大地が造られたときの残像を見るような、圧倒的な風景を目にすると、自分のちっぽけな生命や煩悩なんか、もうどにでもしてちょーだい!と、なんだか諦めがついて心が軽くなる気がするんですよね。

ただ、岬をめぐるごとに断崖の霧が濃くなっていくのが見えて、しまいには段丘の上部はすっかり見えなくなってしまいました。 まぁ、ギアナ高地や天空の城ラピュタのように、すっかり見えてしまわないほうが、その凄みや崇高さが伝わってくるようで、それはそれで満足でしたヨ。






それにしても、このあたりの道路の引き方ときたら、入江の集落と段丘上の集落を交互に結んで敷設されているので、ひとつも峠を上っていないのに70kmでの獲得標高1300mとか。
道路の引き方ひとつにも、生まじめな東北気質が見てとれます(笑)


北山崎にほど近い、黒崎という断崖に立つ国民宿舎が今夜の宿です。
部屋からは、白い灯台が目の前に。 郷里の自室でも毎日灯台のあかりを眺めながら眠っていたことを思い出しました。





大食堂での食事の際、一般宿泊客のメニューとは別に、コロッケやハンバーグなどの高カロリーなバイキングが用意されていました。 聞いてみると、大きい規模の宿泊施設で稼働しているところは、積極的に復興作業員の宿泊を受け入れているとのこと。 ロビーにニッカボッカ姿の、いなせなあんちゃんたちが多いのもガテンがいきました(←ここ笑うとこ)

お隣の席の60才代夫婦は、キャンプしたり飛び込みで宿泊したりで、毎夏あちこち廻っているらしいのですが、今年は東北とのこと。 旅はオリジナルでこそ!と意気投合して、少々飲みすぎました。









2年が経って

  • 2013.03.13 Wednesday
  • 11:34
 
もうあの日から2年が経つのですね。

震災当日私は、午後の始業前の用足しに出かけたスーパー駐輪場で、その時を迎えました。 スーパーの中から飛び出して来る人々の恐怖にひきつった顔を茫然と見ながら、まず家族のことが頭に浮かびました。 背中越しの声に振り返ると、隣接する高層マンションの建築現場のクレーンが、アメ細工のように振り回されていました。今にも落ちかかって来そうで目が離せず、運転席のオペレーターの恐怖を思うとこちらまで身体が強ばったのを覚えています。

揺れが収まる頃に阪神大震災のことを思い出し、もし震源が遠い地だとしたらたいへんな事になっているにちがいないとあわてて職場に戻り、ラジオをつけて青ざめました。

受け止め方は人それぞれでも、皆が皆あたりまえに過ごしていた日常の意味を考えさせられるような恐ろしい出来事でしたね。

私は毎夏、自転車で旅行することを楽しみにしています。 かねてから行ってみたいと思っていた北山崎や奥入瀬、白神山地をめぐるルートを引きおわり、目ぼしをつけた宿泊施設に予約をしようと思っていた矢先のあの日でした。

2年が経ち、今年こそは宮古から三陸の海岸線を北上する、以前計画したとおりのルートを走ってみようと思います。 先日、宮古市役所や田野畑村役場に道路状況や宿泊施設について問い合わせをしたのですが、ほぼ問題なく走れそう。

ひとしきり用件を済ませて電話を切る際、ひと呼吸置いて村役場の若い女子職員さんがかけてくれた「どうかお気をつけて」のひと言。 文字にして書くとどうということもない言葉ですが、おざなりに取って付けた感じには聴こえず、この女性はあの日以降どう過ごしてきたのだろう、などとと考えながら話していた私は、しばらく呆然と受話器を持ったままでした。

首都圏に避難された方たちのお手伝いを少しさせて頂いたものの、はじめて現地を訪れる自分が何を感じるのか、今はまったく予想もつきません。

すべての魂にやすらぎのあらんことをお祈りいたします。

息子と北海道、自転車旅 (最終日)

  • 2012.08.09 Thursday
  • 09:14
網戸のすき間から闖入してくる小さな虫たちと格闘しながら、それでも親子ともども体力はバッチリ回復。
自宅へ発送する荷物のダンボールさがしその他で、フロントの方にはずいぶんお世話になりました。 食後にシラルトロ湖畔の遊歩道をすこし散策してから、さあ出発です。



今日の行程の中で、釧路湿原を見渡すのにいちばんよさそうな細岡展望台をGPSのルートに仕込んであったのですが、まさかの10km未舗装路。展望台は丘の上なのでダートの下りもあります。初心者の息子は、緊張MAXで弱音を吐く余裕もなさそう。



それでも国道を外れた湿原の中の道は、広い大地をストレスなく抜けて葦の葉先を揺らす風がとても心地よく、最終日ということもあって、なんだかいろいろなことに感謝したくなる気分です。




時間の余裕をもって、たんちょう釧路空港に到着。
自転車をバッグに詰めながら「しっかし、道東ってやさしい人が多いよね」と息子。
ん?チミも分かってきたね〜。





夕刻発の飛行機で、夕日に染まる関東平野を眺めながらお街に帰ってきました。 いつものことですが、東京の排ガス混じりの空気になじむまでは深く息が吸えない感じです。

21時ころ帰宅。灼けた顔の息子を見た母親は、表情も体つきも逞しくなったと驚いていました。 たしかに5回(100kmは2回)くらいしかロードバイクに乗ってないのに、10kgのパニアを着けて連日約80kmの旅を、余力残しで乗り切ったことは、まあまあ誉めてあげてもいいのかもしれません。
彼にとって意味のある旅になったとしたら、オヤジ冥利に尽きるってとこでしょうか。

旅の間、めんどくさくて剃らなかったヒゲ。伸ばすのは初めてなのですが、評判もわるくないのでしばらくこのままで。いや、けっして男二人旅の記念なんていう照れくさいきっかけじゃないですよー(笑)

息子と北海道、自転車旅 (四日め)

  • 2012.08.08 Wednesday
  • 08:46
ファンシーなベッドで目覚めると、昨朝と同じように薄い霧がかかっています。
息子は摩周湖の上りに向けて意を決しているようすですが、たどり着く時間に晴れているかどうか、あやしい感じです。

思案していると、ペンションのエントランスでカヌー体験のパンフが目に止まりました。ダメもとでドタ参希望の電話。通常、ガイドが昼休みに入る正午に対応して下さるとの返事です。
残りの行程はちょっとキツくなりますが、息子も賛成してくれたので決定。

一昨年、一人でチャリ旅した際に何度も釧路川を渡り、一度水面に下りてみたいと思っていたのでした。

正午までの時間つぶしもすでに腹案があります。以前には一人で訪れたアイヌ民族資料館(弟子屈町教育委員会運営)に息子を連れて行き、並びにあるレストランでアイヌの民族食「ポッチェ」を食べさせるというプランです。

ビデオで大正時代のイオマンテの儀式を見たり、受付けのアイヌのお母さんに民族楽器「ムックリ」の手ほどきを受けたりと楽しい時間でした。ムックリはどこかアボリジニのディジリドゥに似た音色でスピリチュアル気分満点です。
ポッチェも滋味に富んだやさしい味わいでした。



カヌーは屈斜路湖から釧路川が流れ出すポイントに群れる、たいへんな数のマスたちの背中をこするように進み、以前動画で見て訪れてみたかった「鏡の間」に到着。

摩周岳からの伏流水が湧き出すポイントとのことで、魚も住めないほどの透明度です。
唯一そこにいたのは羽化したばかりのカゲロウ。子孫を残すためだけの数時間の羽化なので捕食も給水も必要ないため、成虫には口もありません(種類によるとの事です)

ひんやりとした空気とやわらかい木洩れ日で、すっかり心が洗われた気分です。

あ、写真がヘタで水が濁って見えるかもしれませんが、じつはものすごくきれいです。
水底は噴火の年代は白、平穏な年代は黒っぽく見えるらしいです。



         



さて陸に上がってからは現実が待っています。向かい風の中シラルトロ湖までの70km、暗くならないうちに着けるでしょうか。
一度だけいじわるで息子を前に出させてみました。強い向かい風に驚いて「ムリ!」のひとこと(笑) 次回があるとすれば、今度は引いてもらいましょう。

時間に追われながらも途中、釧網線の無人駅に立ち寄ったりと気ままに走り、夕焼けのシラルトロ湖畔「憩いの家 茅沼」に。





行程の関係で今回の旅では、初めての大きな宿泊施設でしたが、スタッフの皆さまのあたたかいもてなしは親子ともども心に沁みました。

ただ、釧路湿原のはずれに位置することもあり、さまざまな種類の羽虫には閉口しました。かゆい〜。

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