寄付やボランティアの公表は?
- 2020.04.21 Tuesday
- 11:39
今回のこのコロナ禍、なかなか先が見通せない状況が続いてほんとうに不安な気持ちになりますね。
さて数日前のこと、院で購読しているスポーツ新聞に目を通していると、芸能面にジャニーズ事務所のタレントさんたちが医療機関にマスクや防護衣を寄付したことが大きく取り上げられていました。その下には小さく、俳優の坂上忍が緊急事態宣言が解除されるまでの自身の収入を全額寄付するとというお話も。坂上は、寄付の公表を売名行為と受け止められて、批判を受けることも承知の上での公表だと話したようです。彼のことは好きでも嫌いでもありませんが、りっぱな行いだと思いました。
10年ほど前に、児童養護施設に”伊達直人(タイガーマスク)”と名乗ってランドセルを寄付する運動が起こりましたね。日本人は、寄付やボランティアなどの善行は人知れず行うことを美徳とする傾向があるように思います。
以前、カンボジア在住の方のツイートで、プロ野球の鳥谷敬選手(前阪神・現千葉ロッテ)が、カンボジアで子どもたちに野球を教えている写真がアップされました。調べてみると鳥谷選手は、ミャンマーやベトナム、フィリピンなどの東南アジアの国々に直接赴いて、現地の子供たちが必要としている物を届けたり、野球を教えたりする運動を継続して行っているとのこと。もう50年も阪神ファンをやっている私は誇らしい気持ちを感じつつも、応援している選手の善行をまったく知らなかったことがショックでした。
テレビのバラエティ番組でスポーツ選手や芸能人が、所有している高級車や高級時計を自慢する企画を何度も目にします。彼らが決まって口にするのが「成功すればこんな生活が出来ることを子供たちに教えて夢を与えたい」というようなこと。
たしかにそれは、子供たちがひとつの事に一所懸命取り組む大きなモチュベーションになるかもしれません。ただ、お金は稼いだ額よりもその使い方で人の値打ちが決まるのだ、ということも教えてもらいたいと思いました。成功者になることは、すばらしい人間になるための鍵を手に入れることだと。影響力のある人がりっぱな行いをすることに子供たちが憧れをもつようになれば、次の世代へ、また次の世代へと良い連鎖が生まれていくのではないでしょうか。
子どもたちは、学校の教育だけでなくテレビからも多くのことを学びます。テレビ関係者の方々は目の前の視聴率だけでなく、人を育てる責任も感じて番組作りをして頂きたいものです。また著名人の方たちも坂上忍さんのように、どんどん自分の活動を公表してもらいたいと思います。
鳥谷選手が理事を務めるボランティア団体の動画。三百数十回しか再生されていないのが寂しい、、
そう言えば、駅前の「赤い羽根共同募金」を募る方を最近みかけません。私もあの羽根を着けて歩くのは気恥ずかしくて、募金はしても羽根はすぐ取ってしまった記憶があります。
最近は赤い羽根募金もインターネットで済ませてしまうのでしょうか。思えばあの募金も昭和の風景でしたね。