今ごろになって「紅白歌合戦」を観ました
- 2019.02.07 Thursday
- 17:28
立春過ぎた頃になって年越しネタです。なぜだか私は正月に正月らしいことをするのがこそばゆくて、例年大晦日や元旦にも職場に出て月末の書類をやっつけたりしているのですが、それでも年末年始のテレビ番組は楽しみにしています。
とくに大晦日は大忙し。 総合格闘技をリアルタイムで観て、ボクシングとガキ使を録画するのがいつものパターンです。
NHK紅白歌合戦はもう何十年も観ていなかったのですが、格闘技の試合間のCM中にチェックするタイムタインで「今回の紅白はおもしろい!」という声のなんと多いこと。とっても気になっていました。
先日の治療中にその紅白の話題がでた際、患者さまから「ブルーレイに録ってありますよ。観ます?」とのありがたいお言葉。 帰宅後にさっそく観ました。
鑑賞前には石川さゆりと布袋寅泰の「天城越え」でのコラボが気になっていたのですが、ぜんぶ観終わっていちばん印象に残ったのは椎名林檎と宮本浩次の「獣ゆく道」でした。 以前にYoutubeで見た「獣・・・」のPVよりもキレッキレのパフォーマンス。 暴れ倒す宮本浩次とクールな椎名林檎。 椎名林檎は個人名義だと、メッセージにブーストをかけるために女性的な繊細さに加えて暴力的な顔を見せることも多いのですが、この曲ではその部分を”リアル獣”な宮本に受け持ってもらえるので、和装の猛獣使いに徹する彼女の色っぽいこと。
この曲の演出において、旭日旗を連想させる小道具が使われていたことがいろいろ言われているようですが、人間そのものを歌う彼女が ”国” などという俗な所属にこだわりを持つとは思えないんですよね。 強いて言うなら、あえてタブーをおかしてみせて「もう一度タブーの意味を考えようよ」くらいのメッセージではあったのかも知れませんが。
彼女が楽曲やPVであえてタブーをおかして見せるのは、社会で生きやすいようにすっかり飼いならされ、自分の人生を生きていないように見える人々に向けて、「演じている自分像がほんとうに自分自身なのか、心の中に作ったタブーを破ってもう一度見つめ直してみな」ピシッ!ピシッ!( ・`д・´) ということなのではないかと。
椎名林檎の歌詞は、ムツカシイ言葉を使うわりにはそれが正しい日本語の用法とは違っていたりします。 私はそこに魅力を感じるのです。テストで高得点を取るための勉強をしすぎてしまうと絶対書けないやつです。
彼女が敬愛する浅井健一(私も大好きです)の日本語もちょっとヘン。万人にとって正しい言葉でなくても、自分自身にとって正しい言葉だからこそ、そこにリアリティが感じられるんですよね。
紅白について書くはずが、椎名林檎のことばかりになってしまいました。 トリを務めたサザンオールスターズのステージもなつかしくて楽しかったなー。 紅白、また10年後くらいに観てみようかな(≧▽≦)
中学生になってロックに目覚めてしまってからは、紅白はほとんど観ていませんでした。それでも小学生の頃までは、年越しの浮き立つ気分でコタツにもぐり、家族と一緒に村田英雄や美空ひばりの歌を聴いたことが思い出されます。
山野さんの紅白史はもうすぐ70周年を迎えるのですね(@_@)
出演者が全員ロボットになってしまうまで頑張りましょう!