この日、赤岳は抹茶色でした
- 2018.07.24 Tuesday
- 16:47
日曜日には、自転車チーム・モンテラックの山好きを誘って八ヶ岳は硫黄岳に登ってきました。
じつは硫黄岳は一昨年にも次男と登ったことがあります。わりと容易にアプローチできるわりにはスケールの大きな風景を楽しめる魅力的な山でしたので、ぜひもう一度登ってみたいと思っていました。
モンテラック・トレッキング部の部活はこれで2回目。 昨年は新緑の時季に5人で奥多摩の高水三山に登ったのですが、今年は初心者仲間のシブさんとカスヤさんは都合がつかず欠席。 アオさんとChellちゃんという2人の山の猛者のお荷物にならないように頑張らねばです!
標高1,900mにある桜平駐車場は早い時間に満車になってしまいます。 朝の起きぬけにバタバタするのもしんどいので、私は前日入りして車中泊することにしました。
八ヶ岳は写真正面の雲の中。その中腹の桜平まではあと10kmほどです。 車の後方500mくらいのところにある「縄文の湯」でのんびりお風呂に浸かって、ビールを仕込んでゴー!
駐車場へ着いた頃にはとっぷり陽も落ちて、月も見えたり見えなかったり。 ほぼほぼ真っ暗けです。 何人か車中泊の方があるかと思っていましたが、どうやら私ひとりだけ。 覚悟は出来ていたものの、やっぱりなかなか心細いものですねぇ。
ある日森の中で出会っちゃう系のあの方たちは、北八ヶ岳での目撃情報はありますが、いちおうこのあたりには居ないことになっています(^^;
日中、車内の温度が上がっても壊れない丈夫な合板のソプラノサイズのウクレレを1本持参して来ました。 ほろ酔いでつま弾くと、音が森にこだましてゴキゲンちゃんです♡
朝、当日入りのChellちゃんの到着を待って7時前に出発。 アオさんは数キロ登ったところにあるオーレン小屋のテント場に泊まって私たちを待ってくれています。
前回次男と来たときには標高2,760mの頂上まで一気に登ってしまってひどい頭痛に苦しめられたので、今回は2,430mの夏沢峠で一服して身体を高度に馴らします。
下はアオさんがフェイスブックに投稿した写真です。 硫黄岳の爆裂火口や湧き立つ夏雲にカメラを向けるChellちゃんの、この瞬間のぜんぶを感じ取ろうとする姿がバレエのダンサーのよう。 抑制された感動が背中から伝わってきます。
こちらもアオさんが撮ってくれた写真。 17kgものザックを背負ったまま、型落ちiPhoneでバシバシいい写真撮りやがります。 その絵心に嫉妬しちゃうなー。
写真の右寄り二峰は東西の天狗岳。Chellちゃんは先月に両方とも登ったばかりだそうです。
岩陰のミヤマダイコンソウ
奥は小学生のおにいちゃん、手前の弟くんはなんと幼稚園の年長さんとのこと。ナイスな笑顔のお父さんと3人連れでした。
硫黄岳の爆裂火口。落差は550m。
そこへ乗り出して写真を撮るアオさん。ロープに気づかず足を取られて真っ逆さま。とはなりませんでした(≧▽≦)
火口の向こう側のケルンの左側に白っぽいウェアの人が見えるでしょうか。 火口にぶつかって立ち上がる雲が、まるで噴煙のようでした。
硫黄岳山頂です。 ふだんは集合写真なんか撮らないのですが、この日はあまりに楽しかったので他の登山者の方に撮ってもらいました。
ある意味ショッキングな火口側の景観とちがって、主峰赤岳方面はChellちゃん曰く「高級抹茶色」の緑に覆われておだやかな表情です。 しかし、写真中央の赤岳と右側の阿弥陀岳の間の鞍部は、20数万年前に当時の富士山より高かった古阿弥陀岳の山体が吹き飛んだ場所だと言われています。
下山時にみつけた名前が分からないフシギなかたちの花。
登り始めてから下り終えるまで、くだらない話から哲学的な話、またそれぞれのプライベートな話まで、3人でほんとうにたくさんおしゃべりしました。 半分以上は私がしゃべったかもしれませんが(^^; 無口なアオさんもけっこうしゃべりましたっけ。 山が人を饒舌にするのでしょうね。 ほんとうに楽しい一日でした。
またあそんでくださいね!
山中での車中泊は、予想以上にスリル満点でした(≧▽≦)
音楽は居ながらにして特別な精神世界へいざなってくれるので、実際に身を置いた環境が日常過ぎても、反対に非日常すぎても、あまり孤独を感じないで済むのがいいですね(^_-)