宗教は文明?それとも文化?

  • 2017.08.18 Friday
  • 17:56

 

ここのところのお天気は、いったいどうなっちゃってるんでしょうねえ。

このお盆には3日ほどお休みをいただきました。 初日はすこし自転車に乗りましたが、あとは学生時代の友人や自転車仲間からのお誘いで夜だけ活躍して、ひさしぶりにのんびり過ごしました。 テレビで高校野球をつけっぱなしにしてゴロゴロ読書。 ぜいたくな時間でした。

昨日読み終えたのは、同志社大学の教授の内藤正典と元同大客員教授の中田考による対談集「イスラームとの講和」。2016年3月発売と、ちょっと前の本です。

 

私の夏休みの最終日は終戦の日でした。 昨今、日本を取り巻く状況もにわかに緊張感を帯びてきていますが、こちらに関するニュースは毎日目や耳に入って来ますので、重要な情報を見逃すことはないと思います。 しかし、すでにコトが起こっているイスラム圏のことは、悲惨な写真や映像のインパクトばかりが頭に焼きついてしまい、複雑極まりない現地の状況はなかなか伝わって来ません。

 

イスラム圏の歴史は大まかには把握していましたし、”アラブの春” 以降の急激な変化を解説した本も読んだりもしましたが、どれもイスラムの外側から分析・評価したものばかりでした。 中田氏は自身がイスラム教徒、内藤氏もしばらくトルコに在住したりと、自国や隣国あるいはヨーロッパで苦難の日々を送るムスリムに近い目線で書かれたこの本を読んで、やっと全体像が掴めたように思います。

 

中東諸国においては、スンナ派とシーア派。原理主義と世俗主義。多様な民族が後づけの国境線に分断されていることなど、同じイスラムでも対立軸はいろいろ。 それぞれについての現状をこまかく解説してくれています。

 

ヨーロッパ各国においては、移民や難民を受け入れはするものの、ムスリムたちとの間にはどうやっても相容れないバメンが出てきてしまいます。 ドイツやイギリスのように”異質な人たち”として同化を拒絶する国もあれば、”ライシテ”と呼ばれるゴリゴリの世俗主義を掲げるフランスでは、「ブルカを被るな」など宗教的な習慣を捨てて同化しろと迫るようで、いろいろ問題が起こり続けています。

 

おそらくヨーロッパの国々も移民・難民も、ほんとうはお互いに良い関係を築きたかったはずなのに、何十年かけてもうまくいきませんでした。 内藤氏はこの状態を「文明の衝突」と呼んで、もうお互いに同化することはあきらめて”講和”の道を探るべきだと言っています。

 

生まれたときはお宮参り、教会で結婚式を挙げて、お寺のお墓に入る。 こんな感じで宗教に関しては、きほんユルユルでテケトーな日本。 新聞記事によると、西暦2070年にはイスラム教徒はキリスト教徒と同数になり、その後はイスラム教徒が世界で最大勢力になる予想とのこと。 アジアにもイスラム教徒が多数を占める国はいくつもありますし、日本にもモスクが増えて彼らと日常的に関わる時代が来るかもです。 正直なところちょっと宗教アレルギーがある私でも、そりゃできれば仲良くしたいもの。 なのでこれからも彼らのことを知る努力は怠らないでおこうと思います。 てか2070年? ワシ110才やん(≧▽≦)

 

 

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コメント
古くから独自の文字を持ち、交通・通信の手段は勿論、華麗なモスクなどを建造してきたイスラム教徒は、疑いなく「文明人」です。文字を持つ以前の原始時代に、彼らの信仰の原型が、築かれていたのか否か(私には)解りませんが、その段階での宗教は「文化」ではあっても「文明」と呼べる域には達していない!と(私は)思います。表題のみにこだわってしまいました。
  • 山野隆康
  • 2017/08/19 5:09 AM
山野さま
検索してみても文明・文化の定義もいろいろですし、宗教がどちらに分類されるのかも見解はバラバラ。でも感覚的に山野さんのおっしゃることはとてもよく分かります(^-^)
  • 松本
  • 2017/08/19 11:37 AM
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