敬老の日につらつら考えました

  • 2016.09.22 Thursday
  • 10:01

 

練馬区では、毎年敬老の日に長寿の区民にお祝いが贈られるとのこと。 先日その敬老の日に休日診療していたところ、1月に米寿を迎える患者さまが来院され、「前倒しでお祝いもらっちゃうと、給料の前借りを踏み倒すようで気づまりで、死にたいときに死ねないよ」 と笑っていらっしゃいました。

 

この方は音楽・文学・哲学・社会情勢に通じ、若い人に対してもリスペクトの気持ちを忘れず、時代の流れに柔軟に対応して、87歳の今も充実した日々を過ごしていらっしゃるので、とても今日や明日に体調が怪しくなるとは思えないのですが、先日友人のお葬式に参列された際には 「だんだん友人が少なくなってさみしくなる」 とこぼしていらっしゃいました。

 

 

総務省が敬老の日にあわせて発表した統計では、全人口のなかで統計上高齢者に分類される65歳以上の人の割合は27.3%に上り、数・総人口比ともに過去最高を記録したとのことです。 女性に限定すると30.1%と、ついに30%を超えたのだとか。

 

高齢化社会に突入して、社会保障制度の限界や選挙の際の年齢層の偏りによる「シルバー民主主義化」など、心配されていたことが現実になりつつあります。 高齢者の仲間入りにカウントダウンが始まった気の小さい私などは、長生きしていいの?どうなの?と、誰に訊いても答えが見つかりそうにない疑問に頭の中は右往左往です。

 

ふり返ってみると、40代、50代は仕事や子育てで社会や家庭に貢献している手応えが大きくとても充実した年代でした。 ただ、この年代では職業人としての使命を果たすことや我が子を守ることが最優先になってしまい、身体機能としての視野の広さとは正反対にかなり近視眼的に過ごしていたように思います。 

 

日々の仕事で高齢者の方と接していると、さまざまなシバリから解放されたあとは多様性を尊重できるようになり、身体機能の視覚の衰えと反比例して心の視野が広がる人もいれば、自分が影響力を持っていた頃の価値観を変えないことが若さを維持する正しいことだと考える人も居らしゃいます。 それぞれですからどちらが正しいというものでもありませんが、私は冒頭の患者さまのように仙人化して若い人たちに可愛がってもらえる年寄りになることが目標かなー (≧▽≦)

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント
i一昨日だったかNHKの朝ドラマ で70代前半の母親が,自宅で逝去されるシーンが有りました。大正昭和の文学小説でしたら、何の違和感もない通常のパターンです。私はうっかり現在の感覚で、酸素吸入もせず延命装置らしきことも皆無で、家族に看取られるなんて!と思ってしまいました(笑)。院長殿の指摘された統計上の長寿には、様々な要素が絡んでいるんですね。幸福な生涯についても、考え方が変わっていくのかなーと思います。取り留めのないメールになりました。では。
  • 山野隆康
  • 2016/09/23 5:29 AM
山野さま
日本の平均寿命が世界一になった今、長生きするのが幸せなことだと考えられていた時代には想像できなかった課題がつぎつぎに出て来てしまい、「結局どうすりゃいいの?」な時代になってしまいましたね(^^;
  • 松本
  • 2016/09/23 9:52 AM
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