「ペドロ・パラモ」を読みました

  • 2019.02.14 Thursday
  • 11:56

 

先ごろガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」を読んで以来、マジック・リアリズム沼から抜け出せないで居ます。

今回読んだのは、フアン・ルルフォの「ペドロ・パラモ」。 初版は1955年に出版され、上記のガルシア=マルケスにも大きな影響を与えたマジック・リアリズムの名著です。

 

ある男が、母の死に際の言葉をきっかけに、顔を見たこともない父親のペドロ・パラモに会うため、ゴーストタウンのコマラを訪れます。 そこは ”ひそかなささめきに包まれた死者ばかりの町” でした。

物語はそのペドロ・パラモの人生を中心に進むのですが、まぁこの人が絵に描いたような悪党で、人殺しや裏切りは日常茶飯事。むちゃくちゃな言いがかりをつけて他人の土地を巻き上げるわ、手当たり次第に女性に手をつけるわ。 ただそんな彼がある一人の女性には純粋な愛を貫くのです(その女性は父親と近親相姦関係)。 妻となったその女性は精神を病んでおり、ペドロの見守るなかで息絶えます。 そして彼自身も金を無心に来た息子のひとりに殺されるのですが、精神的には妻とともに死んだも同然の彼の死は、とても淡々としたものでした。

なにしろ救いのないストーリーです。 しかし、メキシコ人にとってこの小説は自分たちを語る上でとても重要な意味を持つのだそうです。

 

メキシコはスペインの植民地時代が終わったあとも、独立戦争、ディアス独裁、メキシコ革命ときびしい時代が続きました。 ルルフォが少年時代を送ったのも、まさにメキシコ革命の真っ只中。 死は身近なものであり、人間の本性を見ながら成長したことでしょう。

ルルフォ自身も自らの境遇について 「父は山賊に殺された。伯父も殺され、祖父は足の親指から逆さ吊りにされて指を駄目にしてしまった。とにかく暴力がすさまじくて、たいがいの者は若死にした」 と語っています。 父親が殺されたときルルフォは7歳。母親も数年後には亡くなり、その後は孤児院へ。

 

自分を取り巻く殺伐とした環境の中でルルフォは、生きている者とのコミュニケーションは困難を極めるが、死者には自分の言葉がスムーズに届くということに気づきます。 作品中にも生者と死者の会話や死者同士の会話があたりまえのように出てくるのですが、そこに馴染めない読者は読み進むのがつらくなるかもしれません。

もうひとつ、読者を混乱させるのがこの小説の特殊な手法。 全体が70もの断片からなっているのですが、互いに関連しあう断片同士が網状に絡み合ってやっと全体像が見えてくるというもの。

「ペドロ・パラモ」もほかのマジック・リアリズムの作品と同じでストーリーよりも、作品全体に流れる空気感を感じるのがキモなのだと思います。

 

ノーベル文学賞を受賞したメキシコの詩人オクタビオ・パスは 「メキシコ人は、ぼんやりとでも、自分の中に消しがたい”しみ”を隠している。自分自身を全面的に肯定できない傷、暗さを抱えているのだ。それは、大多数の先住民が少数のスペイン人に犯され、隷属させられ ”メキシコ人” を名乗らざるを得なかった運命から来ている。自分たちのアイデンティティは ”犯された女の子供たち” であり、恨む相手も敵も自分たちの中にいる。だから、楽天的にあっけらかんとは自己肯定できない」 と言っています。

 

そういえば、私の好きなイニャリトゥ(メキシコ人)の映画などでも、全体を覆ううっすらとした影のようなものを感じます。 現世で救いを求めることに対する絶望感というか、、

 

オクタビオ・パスはメキシコ人の死生観についてはこう語っています。「ニューヨーク、パリ、あるいはロンドンの市民にとって、死は唇を焦がすからと決して口にしない言葉である。反対にメキシコ人は、死としばしば出合い、死をちゃかし、かわいがり、死と一緒に眠り、そして祀る。それは彼らが大好きな玩具の一つであり、最も長続きする愛である。もどかしさ、軽蔑、あるいは皮肉をこめて、死を正面から見つめるのである。」

 

アステカ時代からの輪廻転生の考え方に加えて、長い年月にわたる戦乱の時代がメキシコ人の死生観を形作っていったのでしょう。

 

ぬるい時代を生きる私たちはいくらでも考える時間があるのに、なるべく生きることや死ぬことの意味を考えないようにして過ごす傾向。 しかし、きびしい時代を生きる人たちは、いやでもそれを肌で感じてしまうんでしょうね。 世界の中ではいまだにそんな時代の真っ只中にいる人々も多いのですが、もちろん彼らはまだ振り返って何かのかたちとして残す余裕もないことでしょう。 民族としての宿命を背負った上に長い戦乱を経験し、薄いベールのような憂いとともに今を生きる南米やメキシコの人々。 ちょっと会いに行ってみたくなりました。

 

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今ごろになって「紅白歌合戦」を観ました

  • 2019.02.07 Thursday
  • 17:28

 

立春過ぎた頃になって年越しネタです。なぜだか私は正月に正月らしいことをするのがこそばゆくて、例年大晦日や元旦にも職場に出て月末の書類をやっつけたりしているのですが、それでも年末年始のテレビ番組は楽しみにしています。

とくに大晦日は大忙し。 総合格闘技をリアルタイムで観て、ボクシングとガキ使を録画するのがいつものパターンです。

NHK紅白歌合戦はもう何十年も観ていなかったのですが、格闘技の試合間のCM中にチェックするタイムタインで「今回の紅白はおもしろい!」という声のなんと多いこと。とっても気になっていました。

 

先日の治療中にその紅白の話題がでた際、患者さまから「ブルーレイに録ってありますよ。観ます?」とのありがたいお言葉。 帰宅後にさっそく観ました。

 

鑑賞前には石川さゆりと布袋寅泰の「天城越え」でのコラボが気になっていたのですが、ぜんぶ観終わっていちばん印象に残ったのは椎名林檎と宮本浩次の「獣ゆく道」でした。 以前にYoutubeで見た「獣・・・」のPVよりもキレッキレのパフォーマンス。 暴れ倒す宮本浩次とクールな椎名林檎。 椎名林檎は個人名義だと、メッセージにブーストをかけるために女性的な繊細さに加えて暴力的な顔を見せることも多いのですが、この曲ではその部分を”リアル獣”な宮本に受け持ってもらえるので、和装の猛獣使いに徹する彼女の色っぽいこと。

 

この曲の演出において、旭日旗を連想させる小道具が使われていたことがいろいろ言われているようですが、人間そのものを歌う彼女が ”国” などという俗な所属にこだわりを持つとは思えないんですよね。 強いて言うなら、あえてタブーをおかしてみせて「もう一度タブーの意味を考えようよ」くらいのメッセージではあったのかも知れませんが。

 

彼女が楽曲やPVであえてタブーをおかして見せるのは、社会で生きやすいようにすっかり飼いならされ、自分の人生を生きていないように見える人々に向けて、「演じている自分像がほんとうに自分自身なのか、心の中に作ったタブーを破ってもう一度見つめ直してみな」ピシッ!ピシッ!( ・`д・´) ということなのではないかと。

 

椎名林檎の歌詞は、ムツカシイ言葉を使うわりにはそれが正しい日本語の用法とは違っていたりします。 私はそこに魅力を感じるのです。テストで高得点を取るための勉強をしすぎてしまうと絶対書けないやつです。

彼女が敬愛する浅井健一(私も大好きです)の日本語もちょっとヘン。万人にとって正しい言葉でなくても、自分自身にとって正しい言葉だからこそ、そこにリアリティが感じられるんですよね。

 

紅白について書くはずが、椎名林檎のことばかりになってしまいました。 トリを務めたサザンオールスターズのステージもなつかしくて楽しかったなー。 紅白、また10年後くらいに観てみようかな(≧▽≦)

 

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カブ(2代目)が来た!

  • 2019.01.30 Wednesday
  • 17:35

 

いよいよ冬が本気出してきましたね、、朝夕の寒さと言ったら(+_+)

齢を取るにしたがって週末サイクリングの距離がどんどん少なくなってきているので、せめて通勤くらいは自転車でと心掛けてはいるものの、通勤距離はたった4km。今の時期、寒さで縮こまった身体で幹線道路をハァハァ頑張るのは年寄りには毒です。

なので、例年冬の3ヶ月は電車の定期を買ってしまうのですが、この冬は新たなアシを導入しました。

110ccのカブです。”新た”と言いましても2016年製、走行距離6,000kmの中古です。

 

ホンダ・スーパーカブは2012年から中国で生産されていましたが、昨年からまた生産拠点が熊本工場に戻っており、外観もファンの多い以前の丸目タイプに変更されました。

国内生産に戻ったと言いましてもパーツ類の多くはアジアの国々に生産を依存している状況は変わりません。 もちろん組み上げの精度でバイクの信頼性は変わりますが、なにせ基本設計からウルトラスーパーにタフなカブのこと、どこで生産しようが私がヨボヨボになるくらいまで活躍してくれることは間違いありません。 ということで、あえて角目の中国生産モデルを選択しました。

 

じつは以前から、街でまれに見かけるまっ黒の角目のカブが気になっていました。「あそこをあーしてこーして・・・」なんてカスタムの妄想をふくらませていたのです。 そこで今回、中古オートバイの検索サイト「グーバイク」で探しましたが、黒の角目は一都六県で5台しかヒットしませんでした。 人と同じ物を持つのが好きではない私には個体数が少ないことは願ったり叶ったり。ウシシです(≧▽≦) 

価格と程度で選んだ個体は佐島マリーナ近くのお店でした。さっそく注文して、暮れも押し詰まった頃に納車。

逗子までは湘南新宿ライナーで。そこからはローカルなバスで30分。湘南の海を見ながらウトウトし始めた頃に到着しました。

 

対面した愛車の程度は想像以上。良い買い物でした。 次男の愛車だった一代目の50ccのカブと比べると排気量は倍以上なので、加速は段違い。帰り道の国道16号や1号では、右側車線でも車の流れを余裕でリード出来ました。

 

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これが納車時の状態。

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そしてこちらが現在の状態です。

換装箇所はバックミラー、フロントバッグ(雨ガッパ用)、モリワキマフラー、オリジナルステッカー、リアトランクです。

きほん通勤用ですのでルックスよりも実用重視で。とは言えマフラー換えちゃったので燃費は60km/lを少し下回るようになってしまいましたが(^^;

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色がぴったりだったので、2004年に高円寺のライブハウス「JIRIKICHI」の30周年記念日比谷野音コンサートでもらったシェクターのステッカーも。

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現在の自宅ガレージ。左端は私のカブと1日ちがいで納車になった長男の2019年型NINJA400。右端は次男のSR400。

次男のレガシィはマフラーが換装されており、とてもここで始動できる音量ではありませんので他所に駐車場を借りさせました(^^;

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オマケで初代カブの写真。スタッフ女史のお宅にドナドナされて行き、今も息子さんの通勤用バイクとして活躍しています。

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「やし酒飲み」を読み、ブルース映画を2本。あと同窓会!

  • 2019.01.16 Wednesday
  • 17:53

 

日曜日、本来は週に一度のサイクリングの日なのですが、こないだの日曜は夕方の早い時間から鍼灸専門学校時代の同窓会が予定されていたのでお休み。 その代わりすこし早めに家を出て、映画を観ることにしました。

 

映画は、元旦に「サイドマン スターを輝かせた男たち」(邦題)を観たときに次回上映のポスターを見てそそられた「I AM THE BLUES」と「約束の地、メンフィス」の2本連続上映。 コテコテのブルース映画です。 どちらも以前に公開された映画ですが、音楽の映画ですしDVDで観るのもねえ(^^;

 

W.Cハンディによってブルースという音楽が発見されたのは、1903年ミシシッピー州のタトワイラー駅だったとされています。「I AM THE BLUES」は、そのタトワイラーにあるジュークジョイント(黒人専用安酒場)に集う、年老いたブルースマンたちの昔話や即興のセッション。2017年に83歳にして初めてグラミー賞の最優秀トラディショナル・ブルース・アルバムを獲った現役ブルースマン、ボビー・ラッシュの日常に密着したインタビュー。あと往年のブルースマンたちの同窓会的セッションの様子などで構成されており、とても味わい深い映画でした。 撮影のあと封切り前に亡くなったミュージシャンが何人も、、R.I.P

 

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「約束の地、メンフィス」は、メンフィスにあったソウルミュージックのレーベル、スタックス・レコードに所属した往年のビッグネームたちと、ヒップホップなどで活躍しながらも地元の大先輩たちへのリスペクトを忘れない若いミュージシャンたちのセッションの様子が中心です。こちらもいい映画でした。メイヴィス・ステイプルズがかっこ良かったなあ。

 

 

 

 

 

映画に向かう電車の中では、エイモス・チュツオーラの「やし酒飲み」を読了しました。 1952年に出版されてアフリカ文学を世に知らしめた作品です。 ヨルバ人の伝承に基づいたアフリカ的マジック・リアリズムの傑作と言われる本書ですが、これはヤバいやつでした。 ぶっ飛んだ感覚で書かれた小説はわりと好物な私ですが、これはかなりしんどかった。 どうやって感じればいいのか分からなかったので人さまの書評を読んでもみましたが、どれもこねくり回した理屈をひねくり回したものばかり。 やっと腑に落ちた書評は朱雀正道さんのものでした。

「チヌア・アチェベやベン・オクリを知性と自意識、表現の戦略をそなえた岡本太郎に喩えるならば、対するチュツオーラはいわばジミー大西である。すなわち天然であり、自分のやっている表現が社会的にいかなる意味をそなえているかに対する考察も自意識などなにもない、ただひたすらあらかじめ爆発しているのである。」

納得でした。 私はジミーちゃんは大好きですが、174頁にわたって彼の芸術と向き合うのはキツかった(^^;

 

 

冒頭に書いたようにこの日の〆は同窓会。 私たちのクラスは当時からみんな兄弟みたいでプライベートでもとても仲良しでした。 卒業してから30年ちかく経つのにノリは当時のまま。 楽しかったなあ。またやろうね(^^)

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元旦に映画館って何十年ぶりだろう

  • 2019.01.03 Thursday
  • 14:50

 

あけましておめでとうございます。

いっこ前のお正月もそうでしたが、今年もおだやかなお天気が続いていいお正月になりましたね。

 

さて、子どもたちもすっかり大人になってしまったわが家では、家族それぞれが好きなように過ごすスタイル。 私はといえば元旦には遅寝してベッドの中からリモコンをゴソゴソ。ニューイヤー駅伝のチャンネルを探したあと、スマホの通知を確認して初めて今日が自分の誕生日だったことを思い出しました。 フェイスブックで最初に誕生日のお祝いメッセージをくれたのは、日本でいちばん好きなブルースギタリストの方。 これは何かのサインだと虫が知らせました。というのも、暮れのうちから観たい映画リストに入れていた「SIDE MEN」はコテコテのブルース映画。 どうやらこれを観に行けという天の思し召しにちがいない(≧▽≦)

 

映画はブルースの巨人、マディ・ウォーターズのバンドでピアノを弾いたパイントップ・パーキンスとドラムのウィリー”ビッグアイズ”スミス。 あとハウリン・ウルフのバンドのギタリスト、ヒューバート・サムリンの3人の彼ら自身による回想と、キース・リチャードやグレッグ・オールマンなど、彼らを敬愛する現役ミュージシャンたちの感謝の気持ちがこもったインタビューで構成されています。

 

ブルースがもとになって生まれたロックやポップスに大きな影響を与えた彼らですが、80年代に入るとブルースは過去の物として忘れ去られます。 たちまち彼らの生活は苦しくなり、生きる意味をも見失いそうになります。 しかしブルースを必要とする時代は繰り返しおとずれるわけで、2000年代に入るとまたまた若いミュージシャンたちがブルースマナーを取り入れた音楽を発信するようになります。 そして2011年のグラミー賞ではパイントップとビッグアイズのアルバムがトラディショナル・ブルース部門で表彰されることに。 ずっとサイドマンで日の目を見ることのなかったパイントップは受賞したその年に97才で亡くなってしまうわけですが、亡くなる直前に撮られたと思われるインタビューは、サイドマンらしくおだやかな物腰でありながら、端々に皮肉と誇りが伺える味わい深いものでした。

 

ブルースは音楽的には素朴きわまりなく、それほど発展の余地はないのかも知れません。 しかし、楽曲としての完成度よりもパフォーマー自身の呪術師的な魅力が表現されるのがブルース。 聴く者の身体を揺すり、陶酔の世界へ誘います。

おそらくいつの時代もこの呪術的なサインを感じることができる者が一定数存在するので、ブルースはこの世から消えてなくなることはないでしょう。まるで亡霊のように(^_^;

 

ミシシッピデルタのプランテーションでの重労働など、過酷な少年時代を過ごしたパイントップの皺だらけの顔を見ながら、本編の中の「生き残った者がブルースを歌うのだ」という言葉を思い出しました。

 

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山野さんのヴァイオリンと合奏!

  • 2018.12.17 Monday
  • 17:45

 

いつも拙ブログにコメントを下さる患者さまの山野さん。 ヴァイオリンの練習で傷めた手関節の治療のために初めて当院されたのが5年前。 来院されるたびに音楽や文学のほか、歴史、政治、哲学などについて、未熟者の私の問いかけにいつもやさしく辛抱強く答えて下さいますので、すこしは私も教養が身に着きそうなものですがそこは相変わらずザンネンなままで、、(^^;

 

まもなく卒寿を迎えられる山野さんですが、若い頃からクラシック音楽が好きで手許にはいつもヴァイオリンを置いていたものの、70才まで某大学で教鞭を執っておられたこともあり、腰を入れて練習する時間が取れなかったとのことです。 そこから指導者に師事して猛特訓。今でも年に数度の発表会に向けて練習に余念がありません。

 

先日のこと、山野さんから「お昼休みに合奏などいかかがでしょう」とお誘いをいただきました。  曲は「聖夜(きよしこの夜)」「ブルー・ハワイ」。 なんとウクレレの楽譜まで用意して来て下さいました。 そして先週の金曜日の昼休み、私と同時期にウクレレを始めたスタッフ女史も交えて3人で初のお手合わせと相成りました。 3人ともそれほど練習時間が取れなかったこともあり、それぞれに満足のいかない部分はあったものの、何しろメチャメチャ楽しかったんです!(*^_^*)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狭山湖一周からの「スノーデン」

  • 2018.12.11 Tuesday
  • 18:17

 

先の日曜日はこの冬いちばんの冷え込みという予報でした。 ここ数年ですっかり意気地がなくなってしまった私は、山方面はおろか北風吹きすさぶ荒川サイクリングロードにも行く気になれず、マウンテンバイクで風の当たらないトトロの森あたりをのんびり流して来ました。

 

朝はいい天気になるのかと期待しましたが、結局すっきりは晴れず寒い一日でした。

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狭山湖まで舗装路で行くのもつまらないので、いつも通り八国山緑地経由で。

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この日は ”トトロのふるさと基金” が運営する、「埼玉県狭山丘陵いきものふれあいの里センター」(←名称長いよ(^^;)主催の狭山丘陵ウォーキングが実施されていました。 すれ違うのはシニアな方が多かったかな。みなさん楽しそうでした♡

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八国山から狭山湖に抜ける途中にある西武遊園地。

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狭山湖南岸の六道山トレイルに着きました。 うしろ姿を撮らせてもらおうとお願いしたけど、お子はこちらの装束に興味津々でどうにも、、 

ご両親におゆるしを頂いたので載せちゃいます(^^)

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北岸を走っていると、いかにも風の通り道という場所で数十本の杉の木が倒れたり傾いだりしていました。 ウォーキング中のおとうさんに訊いたところ、やはり先の台風にやられたのだとか。

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まもなく東の突堤に出ようかという場所にある、ぶどう園のブドウ棚に靴。 なぜこうなったんでしょう(^^;

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北岸の路面はこんな感じのジープロード。 何人かロードバイクで走ってる方ともすれ違いました。

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この日富士山の御殿場口あたりで遊んでいたチームメイトの竹仙人さまの投稿では雪が降ってきたとのこと。「なるほどな〜」な雲がかかってますね。

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帰宅後には、先日プライムビデオで観てなんとも言えない気持ち悪さを感じたオリバー・ストーンの「スノーデン」をもう一度鑑賞。

当時、エドワード・スノーデンについて日本のメディアはさまざまな配慮からか、あまり多くの時間を割いて報道しなかったように思います。 おそらくそのせいで私自身も、彼に対してはオバマ大統領の「彼はCIAの情報を海外に持ち出したハッカーである」というコメント通りの認識でした。「ひょっとしたら彼はロシアのスパイで、役目を終えて雇い主のロシアに亡命したのかな?」とも考えました。 ところが実際はそんな単純なハナシではなかったんですね(◎_◎;)  映画を観て、とても愛国心の強かった青年が母国の不都合な機密情報を暴露するに至ったのは、彼なりの正義感からだったと知りました。 のちにノルウェーの大臣からノーベル平和賞の候補に推薦されたりもしたようです。

 

9.11以降、テロ対策の強化の一環としてNSA(米国家安全保障局)による盗聴やハッキング行為が世界中で行われていたことを暴露したのは報道のとおりです。 ほかにも、煩雑なプログラム整理のためにと彼が開発させられた集中型データベースが、誤爆率9割とも言われるアフガンやイラクでの無人機による爆弾投下のプログラムとして使われていたりと、自分の強い愛国心を裏切られたと感じる事実が彼を苦しめたようです。

 

映画を見て彼に対する認識を改める人、それでもやはり彼を売国の徒と見る人、印象はさまざまだと思います。

私が感じた気持ち悪さは、どうやら彼に対して善悪のジャッジが出来なかった自分自身に対してのものだったようです。 2回観ても結局判断つかなかったんですけどね(^^;

こんな場合に使うのが適切かどうかは分りませんが「善悪は人のもの。神のものにあらず」という言葉を思い出しましたっけ。

 

 

 

 

 

 

秋ヶ瀬バイクロア8

  • 2018.12.03 Monday
  • 17:23

 

日曜日には、毎年たのしみにしているシクロクロス・イベント「秋ヶ瀬バイクロア」に参加して来ました。

秋ヶ瀬バイクロアも今年で8回めの開催とのこと。 このイベントはシクロクロスの選手に限らず、ロードレースやブルベ、ヒルクライムやMTBのフィールドで活躍している人がたくさん参加します。 また、「ふだんレースにはぜんぜん興味ないんだけど」という人もいちど観客としてこのイベントに来場してしまうと、あまりの楽しさから「走る〇〇に観る〇〇、同じ〇〇なら走らにゃ損々♪」とばかりに、ミイラ取りがミイラになりまくるのです。

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ちょっと事情があって借り物のホイールで出走することになり、シーラントを入れるのも申し訳ないのでチューブを持参したところ、なんと私が29インチのバイクに5年間積んで走っていたスペアチューブは26インチサイズであったと、このときに判明(;_:)

出展ブースを回りましたがチューブを販売しているお店はどこにもなく、もう誰かの自転車を借りるしかないかな、とショボくれていたら、あしびな店長がツールボックスを混ぜくりかえして細めではありますが29インチのチューブを探し出してくれました。 サイズ不足でビードが上がらずムリはできませんでしたが、おかげさまで自分のバイクで出走できました。 店長、やっぱ神だわ♡

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この数分後に私もあしびなメンバーとして走ることになるチームラリーがスタート。 写真を現像していたら、ホールショットを狙って最前列からスタートした飲み仲間のおっくんが、クリートをキャッチミスしてオヨヨ顔になってるところを捉えてました(≧▽≦)

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チームラリーにはこんな親子も出走していました。 もちろん追い越し不能な林間エリアでは渋滞を作ることになってしまうのですが、そこで速い人もやさしく対応できるのがバイクロアのステキなところ。

紅葉にたなびく煙も牧歌的でなごみます。

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キッズクラスも年々本気度がアップしてて、みんな目が三角になってました。

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昨夜はオールナイトの耐久レースも開催されたので、キャンプエリアにはテントがたくさん。

薄曇りでも空気は乾いており、はっきりと初冬を感じたこの日、クヌギやコナラの落ち葉を踏んで歩きながら苦手な冬に向かう覚悟を決めましたとさ(^^)

左端にレディースクラスのライダーがチラッと。

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色とりどりの野菜と綿菓子のお店。

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こないだの台風24号に倒されたのでしょうか、まだ裂け目が朽ちていない倒木の幹部分がそのまま残されていました。 遊具になるだけでなく、自然の猛威や木の内部の質感に触れられます。 そして何より「ただ体裁を整えることだけが正しいことではない」という園の管理者からのメッセージに共感。 子どもたちが学ぶことは多いでしょう。

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あしびなの女性メンバーが連れて来た豆柴。柴犬のわりには他人にもフレンドリーで可愛かったなー。 先月愛犬を亡くしたばかりでちょっとツラいのですが、やはり犬の匂いには癒されますね♡

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この日私はバイクロア、家人は湘南国際マラソンに参戦。 息子たちは仕事疲れで家で引きこもり(^^;

ピンピンコロリめざして来年も秋ヶ瀬バイクロア走るよーーーー!('◇')ゞ

 

 

 

 

 

 

 

 

35年ぶりのライブ

  • 2018.11.27 Tuesday
  • 15:25

 

今年のはじめ頃、学生時代に所属していた音楽サークルの仲間たちがLINEでつながりました。 中にはもう40年以上会っていない仲間も居て10人以上のグループトークはかしましく捗り、気がつくと未読のトークが数十件に及ぶことも。 そのうちに今年還暦を迎える1期上の先輩たちのお祝いライブをやろうという話が持ち上がりました。 当初は実現するのか半信半疑でしたが、なんとこの土曜日に、予想を上回る参加者たちによってほんとに開催されてしまったのです。

 

場所は学芸大学駅近くの「チェロキー・ライブタバーン」。 ライブと言っても、身内や縁の方たちだけの貸切りですので気楽なノリ。 出演する予定がなかった仲間も、みんなに背中を押されると自然と弾いたり歌ったりしたくなる雰囲気に。 そんな空気が出来上がってしまえばもう楽しさは加速するばかりです。

 

私も以前に少しだけかじったことのあるウクレレを引っぱり出して、この1年そこそこまじめに練習しました。

主役である還暦世代の先輩たちの前座で場をあたためるべく気合を入れてステージに上がりましたが、大勢の人の前で演奏する感覚なんてすっかり忘れており、ガッチゴチに。 ミストーンや走りまくるテンポ。 それでも客席から煽ってもらったり励ましてもらったりして楽しく自分の出番を終えました。

 

ライブを終えたあとは学生時代の”庭”だった三軒茶屋に移動。 二次会はカラオケボックスとのことでしたが、なんと幹事さんは深夜0時から朝5時まで予約してありました(@_@) バンドで出演した先輩などは、午前中のスタジオ・リハからビールを飲み続けなのに、キッチリ朝まで歌い続けていましたっけ。 ツェッペリンから演歌まで、まったく途切れることのない大合唱で5時間歌いっぱなしでした。

 

卒業してから35年。 みんな還暦あたりに差しかかり、社会における主役はつぎの世代にゆずる頃。 責任が軽くなったように思いがちですが、それは早計。 これからは次の世代の負担にならないよう身体と心を健康に保って、ピンピンコロリの準備に入らねばなりません。 この週末に過ごした時間は身体にはサイテーでしたが、心にはサイコーの栄養になりましたとさ!

 

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先に帰った人は写っていませんが、20人以上の仲間が参加しました。

 

 

 

 

 

 

百年の孤独

  • 2018.11.21 Wednesday
  • 15:39

 

同名の焼酎のハナシではありません。 ずっと前から読もう読もうと思いながら、なかなか手を着けられなかったガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」。 やっと読了しました。

1967年に発表されるや世界中にラテンアメリカ文学ブームを巻き起こし、20世紀文学の最高傑作のひとつと言われたこの作品。 いつも次に読む本の候補には挙げつつも、自分自身のコンディションが調ったときに取っておこうと先延ばしにして来ました。

 

やはりすごい作品でした。和訳だと473頁。私の通常ペースなら3日もあれば読み終われるボリュームなのですが、読み進むのためにかなりのエネルギーが必要なので1日に30〜40頁が精一杯。結局2週間ちかく楽しみました。

 

南米の架空の街「マコンド」を開拓した一族6世代の物語。 彼らの屋敷を中心に現実と非現実が混在する不思議な世界が展開します。 読んでいる自分も19世紀〜20世紀にかけての南米、熱帯特有の熱気と狂気に近い旺盛な生命力に満ちた濃密な空気の中に身を置いた気分になって、気分は高揚するのですがちょっと息が上がる感じ(^^;

 

この作品を読み進むうちに、ふと既視感にとらわれました。 30年以上前に「夏の朝の成層圏」を読んで以来、長編はぜんぶ読んでいる池澤夏樹が書く小説の空気感によく似ていたのです。 読後に知ったのですが、どうやら池澤夏樹本人が、「本書を読まなければ ”マシアス・ギリの失脚” は書けなかった」と言っているくらい強い影響を受けたようです。やっぱしか〜(^^)

ほかにも、阿部公房、大江健三郎、筒井康隆、村上春樹など、ガルシア=マルケスの ”魔術的リアリズム” の影響を受けた作家はたくさんいるみたいですね。

 

あとがきによると、ガルシア=マルケスは本書の出版後に42の矛盾点に気づいたそうですが、あえて加筆・訂正はしなかったそうです。「なぜならそれは本書の連続性を失わせることになるから」とのこと。だいたい少々矛盾していても、もともとのハナシがぶっ飛んでいるので、細かいことはどうでもいい感じ。

 

奔放な性の描写や中南米特有の楽天的な死生観は刺激的。 物心つく前から社会で生きるためのがんじがらめの刷り込みを繰り返され、自分が窮屈な人生を生きていることにさえ気づけない日本人にはまぶしく映ります。 この本を読んで「いままで騙されてた!」と気づく人がいるかも知れませんヨ(≧▽≦)

 

2018.11.20ブログ.jpg

 

 

 

 

 

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