小旅行的日帰りサイクリング

  • 2017.05.24 Wednesday
  • 19:21

 

日曜日はあちこちでサイクルイベントがあったようですね。 佐渡を一周する210kmロングライドや榛名山のヒルクライムレース、長野の王滝村ではマウンテンバイクのレースも。王滝は100km部門のほかに距離の短い部門もあり、こともあろうにチームメイトは29インチの一輪車で20kmの部を完走してしまいました。 彼からゆずってもらったお下がりの一輪車は、我が家の物置にゴニョゴニョ、、(^_^;)

 

さて私はというと、気候のせいか不調を感じる患者さまが多数来院されて思いのほか体力を消耗したため、予定していた”サイクルショップあしびな”の「奥多摩 地ビールサイクリング」への参加を泣く泣く断念。 いつものマイペースな奥武蔵ポタリングに出かけて来ました。

 

 

越生の街を通るたびに気になっていたうちわ屋さん。 ウィンドウの自転車柄が気になって、はじめてのぞいてみました。

ご主人は製作作業中。 じつは越生は江戸時代からうちわの一大産地で、明治末期には年間生産量240万本を誇ったのだとか。 しかし今では伝統的な越生うちわを作り続けているのはこの島野さんだけとのこと。 この工房は彼で五代目だそうです。 店内にはたくさんのうちわが展示販売されており、かなりそそられましたがこの日はリュックを背負って来なかったので断念。 またうかがいます!

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うちわ屋さんのちょっと先の廃屋前で一服中のウサギ。 座位でも耳の高さまでは3メートル以上ありました。

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働くカブに惹かれます。バイク屋さんで露天修理中の郵政カブ。 年季入ってますねえ。

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越生梅林から大クスへの上り、目の前を横断するヘビ。 この日は10時を過ぎてハンドルの高さですでに35℃。 駆け足せんと干からびるで!

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道ばたの茂みに入って何かを採っているご夫婦がいらっしゃいました。 訊いてみたところ、友人のフレンチのシェフに頼まれて山椒の新芽を採っているとのこと。 目を凝らすとたしかに数本の山椒の木が見えました。 写真中央右に実がついているのが見えるでしょうか。「山椒は柑橘類だってご存知でした?」と促され、この実を噛んでみました。 お言葉のとおり山椒のスパイシーな香味のほかに柑橘類特有の爽やかな苦みと酸味が鼻に抜けます。 勉強になりました!

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上谷の大クスに到着。 運が良いのか私がここに来るときはいつも誰も居ません。今回もしずかに木の気配を感じられました。

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ときがわ町が運営する「いこいの里大附 そば道場」。ときどき給水やトイレでお世話になります。花壇の植え替えをするおじさんたちは、町民のボランティアだそう。 みなさん和気あいあいと作業されてました。

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都幾川の畔にある入漁券を販売する入沢屋のこの幟もいつも気になっていました。 ちょうど補給食が必要なタイミングでしたので、ひとつ頂いてみることに。 ここんちの奥さまの手作りだそう。「たんさん」とはふくらし粉の重曹のことで、ほかには添加物は入っていないとのこと。 子どもの頃に母親が炊いてくれたあんこの味思い出しました。皮もおいしかったです。リピート確定!

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都幾川では上裸ファミリーが水あそび中。

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林道奥武蔵支線に自生するシャガの花

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こないだまでボウズで、まるで枯れてしまったように見えた木や下草も青々。

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奥武蔵支線は10%を超える区間が多いのですが、稜線が近づくと斜度がゆるくなります。 このあたりの空気が大好きです。

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刈場坂峠。 緑も濃くなり空気も靄ってきました。すっかり夏の景色。

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どこかに咲いてないかなぁ、と朝から探してた芍薬の花。 名栗みちのお宅の庭で見つけました。 レンゲ草とならんで私のもっとも好きな花です。 この香りをかぐと50年ほど前の子ども時代にタイムスリップします。

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いつものサイクリングにも時折り新たな発見や出会いがあって、そんな日は小旅行を楽しんで来たような気分になります。 この日は収穫が多かったなあ。

 

 

 

 

 

 

 

30年ぶりの鎌倉散歩

  • 2017.05.16 Tuesday
  • 18:05

 

日曜日、古い友人が関西から上京し、「鎌倉を案内してほしい」と頼まれましたので、サイクリングはおやすみして電車で湘南方面に出かけて来ました。

 

地元駅までの道、ご近所の植え込み。 アジサイの季節ももうすぐですね。 

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逗子や材木座の浜はウィンドサーファーだった頃に何度も通いましたが、じつは私も鎌倉らしい鎌倉には一度だけしか来たことがありませんでした。それも30年くらい前のこと。 はたしてアテンドだいじょうぶでしょうか(;_:)

 

まずは北鎌倉駅で電車を降りて駅前の円覚寺へ。

有名な円覚寺の山門。 この写真を撮るとき屋根の棟で水平を見ていました。 柱の並びを見るとたしかに私はすこし正面より左に立ってはいましたが、それでもこの門すこし傾いでいません?(^^;

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鎌倉時代には国内トップレベルの大学でもあった円覚寺。 知識よりも悟りを重んじる禅宗の教えを基礎に育てられた優秀な頭脳は、現代につながる日本の歴史の中において大きな貢献をしてきたのでしょう。 がんばれ若者たち!

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方丈では座禅会が開かれていたのですが、退屈してしまった坊やはお父さんと息抜き。 そっぽを向いたままですので、だいぶヘソが曲がってしまったようです(^^;

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円覚寺の次は明月院。 花菖蒲はあと2週間ほどでしょうか。 そしてそのあとに控える紫陽花の季節にはたいへんな人出になるとのこと。 さいわいこの日は参拝客もまばらで方丈も貸切り状態でした。

円窓からの眺めを悟りのヒントにするアイディアはなかなかイケてると思いました。 受付の若い女性から「円窓からその先の縁側に出てみてください」と促され、同じ庭の風景を円窓の外で眺めてみると、たしかにまったく違う世界のように感じられます。

むかしはここでエラいお坊さんが 「どうじゃ、同じ対象でも捉え方ひとつで別のものになってしまうであろう」 とか説教してたのかしら(≧▽≦)

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明月院の境内には小動物を餌付けする巣箱がいくつか置かれていました。 表札の「タピー」はどちらの鳥なのんだろう、と眺めていたら、、

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まさかのおまえ!?   そんなわけないね(^^;

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明月院の山門前。 気の早いアジサイはもう開きはじめていました。

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鎌倉駅からは江ノ電に乗って江の島へ。 

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海育ちの私はあまり磯のキワには近づきません。 ボケボケ水中を眺めていると、いくつかにひとつ大波が来てえらいことになるのを知っているからです。

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江の島は龍とかカメとかと縁が深いらしいです。

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昔話に花が咲き過ぎてけっきょく観光名所は数ヵ所しか回れませんでしたが、友人は満足してくれたようです。

そう言えば、以前に鎌倉に来たときにも時間が足りないのでまたすぐリピートしようと思ったことを思い出しました。 しかし実際に訪れたのは30年後の今日。 ということはきっと次に来るのも30年後。 って90才かよ!(≧▽≦)

 

 

 

 

 

 

 

メタセコイアの葉と美術展

  • 2017.05.09 Tuesday
  • 11:31

 

今年のゴールデンウィークはお天気に恵まれましたね。 じゅうぶん楽しみましたか?(^^)

私も数日はお休みをいただいて相変わらずの近場サイクリング。 この日曜日には、荒川サイクリングロード沿いの大宮健保グラウンドのメタセコイアの並木の新緑を見に出かけて来ました。 

 

 

石神井から荒川へ向かう途中に通りかかる土支田のお地蔵さまが、ジャスミンのような香りに包まれていました。 香りの元は風車みたいな花弁のこの花のようです。 モノは知っていましたが名前を知らなかったので調べてみました。「ケテイカカズラ」。 

由来もついでに。 藤原定家がかなわぬものと知りながら後白河天皇の皇女に恋心を抱き、皇女が亡くなったあとにその執心が葛になって彼女の墓に絡みついたのだとか。 その葛がテイカカズラ。 「ケ」がつくやつもその一種とのことです。

 

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荒川到着。どこかの大学でしょうか、エイトがすごいスピードで下っていきました。

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秋ヶ瀬公園。 朝練に向かう小学生球児たち。 

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そこから30年くらい経つとこんなかんじ? そらお腹も成長しますよね(≧▽≦)  

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サイクリングロード沿いの田んぼでは絶賛田植え中でした。 正面にかすんで見えるのが目的地の健保グラウンド。

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着きました。 あいにくの曇り空でしたが気温は23℃で風そよそよ。じつはここ、数日前にも訪れていたのですが、心地よい風にゆれる新緑の枝葉のしなやかな動きにすっかり魅せられてしまい、また来てしまいました。 まるで書道の達人の筆運びを見るようです。

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釣りのおじさんたちも気持ち良さそう。

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すこし走り足りないので入間川サイクリングロードに乗りかえて雁見橋まで。 ヘラオオバコの花は土星を回る衛星。

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パンジーには黒い色のもあるんですね。スコティッシュテリアのあくびの顔か、色黒のチューバッカか。

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昼前にやっと陽が出てきました。

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荒川からの帰りみち、すこし遠回りでもいつも寄ってしまうパン屋さん「ブーランジェリーKEN」への途中にある板橋区立美術館。 通り過ぎ際に開催中の展覧会の内容はいつもチェックするのですが、今回のポスターの絵と会のタイトルには脚を止めざるを得ませんでした。

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ポスターに使われていたのは井上長三郎という反体制の画家が描いた「議長席」という作品です。 この絵には政治家、あるいは政治そのものが内包するいろいろな要素が描かれているような気がしました。「池袋モンパルナス」という言葉もはじめて知りました。大正末期から昭和初期に池袋周辺にいくつものアトリエ村があったことから名づけられたのだそうです。 戦前・戦中・戦後における時局の流れに反応した画家たちの表現方法の変化はとても興味深く、文字による表現とはまた違ってもっと直接的に刺さりました。

 

 

 

 

ひろって来たメタセコイアぼっくりは職場カウンターの鳥の器に。 ケヤキの器にメタセコイアぼっくりですが、違和感なくおさまってます(^_-)

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あしびなの新緑&ビールサイクリング

  • 2017.05.02 Tuesday
  • 17:53

 

自転車で出かけるときには、気兼ねがないのできほんひとりです。 でも、ときにはみんなでワイガヤな感じで走るのも楽しいもの。

この日曜日は、いつもお世話になってる「サイクルショップあしびな」の奥武蔵サイクリングにまぜて頂きました。

 

東武東上線の小川町駅発着。 初心者さんも居るとのことで距離は50km強。 当初はみんなでのんびりペースの予定でしたが、店長の「ゴール後には温泉とクラフトビールを予定しております」のアナウンスに釣られて、集合時間の駅前にはライオン脚なメンバーがゾロゾロ。 けっきょく総勢13名をライオン・ウサギ・カメの3チームに分けて、駅→定峰峠→堂平山天文台→グリーンライン→林道奥武蔵支線→ビール! なサイクリングになりました。

 

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定峰峠のゴール前。 ついこの間までは初心者で泣きながら坂を上っていたI井くんは、先輩のU野さんにあれこれ説教するほどに成長。「ほら、油断してるからS谷さんに刺されちゃったじゃないスか」「いや、べつにレースしてるわけじゃ、、」「なに言ってんスか。そんなことだから合コンでも結果が出ないんスよ!」「アイタタ...」 たぶんそんな内容です、しらんけど(≧▽≦)

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堂平山の天文台下。 薫風に向かって飛び出していくフライヤーさん。

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この日は最高気温が26℃の予報でしたので、空の色も冬の頃よりずいぶん淡くなりました。

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以前から奥武蔵を走ってみたいと言ってたS谷さん。 ぜひ彼にここからの360°新緑パノラマを見てもらいたい思っていました。 かなり気に入った様子で何より。

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ウサギ&カメチームが天文台で薫風浴している間に、ライオンチームはグリーンラインを進んで顔振峠で休憩中との連絡あり。「グリーンラインもいちど走ってみたかった」と言うウサギチームのS谷さんは、彼らが折り返して来るまでと後を追いました。 顔振方面へは下り基調なのでそりゃあ気持ち良かったのでしょう。ずんずん下って行きました。 高山不動尊手前まで下ったこのカーブでライオンたちに吸収され、カメチームが待つ刈場坂峠までの5kmほどは白目で上り返すことになりましたとさ(笑)

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奥武蔵支線を下るY田さん。 

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ゴール後は「麦雑穀工房 マイクロブルワリー」へ直行。

私が注文したのは「雑穀ヴァイツェン」。小川町産有機小麦・自家製ライ麦・キビ・アワを使用した自家製白ビールです。 あとオレガノの香りが立ったビアシュタンゲン。ほかにもU野さんからおすそ分け頂いたキクイモのフムスが乗った自家製パン。 どれも美味しかった!

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ビール屋さんはうるさくできる雰囲気ではなかったので、しゃべってないと呼吸ができないIくんのために近くの餃子屋さんへ移動。 まぁ、しゃべるわ食うわ。 ガトリングトーク炸裂でした。

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20代前半から50代後半まで、年齢も走力もいろいろですが、いつもみんなが楽しめる空気になるのは写真中央、カラフルなあしびなジャージの徳田店長の人柄によるところが大きいのだと思います。 これからもよろしくお願いします!

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ぽっくり寺のナゾ

  • 2017.04.26 Wednesday
  • 12:40

 

日曜日はいつものようにサイクリングでした。 朝の空気はひんやりしていたものの日中の気温は20℃近くまで上がるとの予報でしたので、外したウォーマー類をしまうためにポケットを空けておこうとデジカメは持たずに出発。

 

目的地は奥武蔵グリーンラインの顔振峠。往復120kmのお散歩コースです。 いつもの清流線からアプローチしたのですが、すっかり計算ちがいをしてしまいました。 たった1週間でこんなに新緑が萌えまくっているとは!  カメラを持ってこなかったことを後悔しました。 

 

清流線入り口の小山。 空と新緑のコントラスト。鳥の歌。渡る風。 すっかり時間を忘れてしまいました。

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昨夜からの北風のせいか、この時期にしてはめずらしく遠くのビル群までくっきり見渡せました。

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グリーンラインを走ったことがある人なら、「あぁ、あそこか」と分かる道路っぷちの巨岩。この岩の向こう側は南斜面に落ち込む崖なのですが、ここから懸垂下降して登り直すのだそう。 お年をうかがうと66才。 理系の国立研究所の現役研究員だそうです。 相当えらい人なのでしょうが、ぜんぜん気取らないナイスガイでした。 もちろん投稿内容はご本人に了承頂いております。

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こちらはシニアなランナー。 話しかけませんでしたが、70才台前半とお見受けしました。 みなさんお元気すぎる(^^;

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顔振峠のお茶屋。 空気は澄んでいるのですが、富士山は雲の中でした。

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忙しく働くアリンコ。

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帰りも清流線。 もうこの季節、陽が高くなると写真を撮るには光が強すぎます。 

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子どもの頃には道端のイタドリをおやつにしていましたっけ。 ガードレールの向こうでとうが立つ前のを探し、ちょっとかじってみました。 室戸のイタドリはもっと肉厚で渋みが少ない種類だったなあ。 ”イタドリ” って、葉っぱを揉んで当てると止血や鎮痛作用があるので「痛み取り」が転じてその名がついたのだとか。 こちらの写真も強い光で色が飛んでしまいました(>_<)

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日高の原木しいたけの良心市。 1袋100円。 

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こちらも日高。 ホームセンターだった場所がこんなのに変わるそうです。 上の一行は最後の項目にかかるんでしょうけど、計算外のおもしろさが生まれてますよね(笑)

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グリーンラインへの通りみちにあって、いつも気になっていたお寺さん。 どうやらここには ”ぽっくり観音” と ”ぴんころ地蔵” があるらしいです。 今日こそブログでおもしろ可笑しくいじってやろうとニヤニヤしながら走っていたら、急にお腹に差し込む痛みが。 とくに冷やしたわけでも、消化の悪いものを食べたわけでもないのに、もはや数分の猶予しかない状態。 いや〜冷や汗出る出る。 関越沿いのコンビニに飛び込んで事なきを得ましたが、10分も経たないうちに次の波が、、結局3軒のコンビニをはしごする羽目に。

やっぱりバチが当たったんスかね〜 (^^;

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月曜日の診療中、懲りずに患者さまにぽっくり寺の話をしてたら、その患者さまのお姉さまも他のぽっくり系のお寺を信心してたとのこと。 願いは成就してみごとぽっくり亡くなったそうです。 やっぱ効くのか!!! (@_@)

 

 

 

 

 

 

山で花見(恒例化必至)

  • 2017.04.17 Monday
  • 19:19

 

街の桜がほとんど散ってしまった頃、奥武蔵の桜は見ごろを迎えます。 その名の通り萌木色の若葉と淡いピンク色の山桜が彩る柔らかい色調の山肌は、眺めているだけで気分が浮き立ちます。

 

1才を過ぎ、ちょこちょこ歩くようになった孫の世話にかこつけて、さっぱりサイクリングに出なくなったスタッフ女史。 たぶん昨年一緒に出かけた「八徳の一本桜」の花見以来、坂道を走っていません。 たしか彼女はあの桜のことをずいぶん気に入った様子でしたので、釣ってみたらみごとにかかりました(笑)

 

飯能にある阿須運動公園に車を駐めて出発。 のんびりサイクリングなので以前から気になっていた観音寺にも寄ってみました。 鐘楼の「白い象」はアニメにも取り上げられたのだとか。

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飯能あたりの平地ではもうポピーが咲いていました。

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遠くの山肌を彩るパステルの森と一本桜と雑草。 甲斐信枝さんの絵本を5冊も読んだばかりなので、とうぜん優先順位はホトケノザやオオイヌノフグリなどの雑草のほうが上位になります(*^^*) 

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山伏峠手前のお不動さんでボトルに水を頂いてふと川面に目をやると、解禁されたばかりのヤマメを狙う釣り人の姿がありました。

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刈場坂峠の上り。 路肩の急斜面をワッシと掴むブナの根。 

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スタッフ女史がちゃんと刈場坂峠を上った証拠写真。 写真上方に写り込む山桜の蕾はやっとほどけかけたところでした。

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尾根みちに自生するカタクリの花。

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八徳の一本桜はソメイヨシノなので散ってしまっているかも、とあきらめ半分で最後のカーブを曲がりましたが、どうやら間に合いました。 

強い南風にあおられて時折りざわっと枝がしなったかと思うと、枝を離れたたくさんの花びらが、まるでムクドリの群れのように高度を上げ下げしながらいつ落ちるともなく空を舞っていましたっけ。

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一本桜をすこし下ったところにある民家の壁一面を覆う多肉植物。 調べてみたらエケベリアの一種で「朧月」という品種だそうです。 この植物、見たことがないわけではありませんが、あまりにも広範囲に繁茂していたのでちょっとゾワッとしました。 

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次男の母校、自由の森学園の先生のお店 「Bakery&Cafe日月堂」 のテラスでランチ。 眼下の高麗川では気の早い家族が裸で水遊びしていました。

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めずらしく食べ物の写真を撮ってみたけど、パンの粉は写り込むしサラダの向こう側のオレガノまぶしたポテトは写ってないし、、 慣れないことはするもんじゃないな(笑) サーモンとクリームチーズ、あとブラックオリーブやケッパーを、しっとりとしたカンパーニュで挟んだサンドはボリュームもしっかり。 おいしかったです。

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八徳の花見は、そこにたどり着くまでの道のりと写真撮影を愉しむイベントとして恒例にする予定です。 もちろん本当の目的がスタッフ女史の運動不足解消であることは言うまでもありません(≧▽≦)   

 

 

 

 

 

 

三宝寺池(石神井公園)散歩

  • 2017.04.11 Tuesday
  • 12:40

 

ずいぶん前からこの日曜は雨予報でサイクリングはあきらめていましたが、それでももしや、、と朝のベッドで耳を澄ましてみたものの、やはりしとしと雨垂れの音が。。

午後には上がるという予報も降り止んだのは夕方。 読書ですっかりこわばってしまった身体をほぐしに石神井公園へ散歩に出かけて来ました。

 

行きしなにちょっと遠まわりして「けんか広場」の一本桜をチェック。 2年前にバッサリ剪定されて見るも無残な姿になっていたのに、もうかなり元の樹容に近づいていました。 なんとも見事なバランス。この巨大盆栽になにか自分だけの名前をつけようと思っているのですが、まだ見つかっていません。

 

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石神井公園に到着。 都立石神井公園は、西の三宝寺池と東のボート池を中心に広がる武蔵野の自然を残した緑豊かな公園です。 この日は、より緑の濃い三宝寺池の周りの木道を歩いて来ました。

写真は公園入口の案内板下にある廃物利用のほほえましい?植え込み。 切断されたボートに植えられて生き生きと咲く花。 こんなことを書くとまた変わり者だと言われそうですが、車やバイクなどにも生き物に近い思い入れをしてしまう私などは、役目を終えても中途半端なかたちでその実体が残されていることをちょっとかわいそうに思いました。

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新緑はまだちらほら。写真に色がうまく乗らなかったので、どうせならモノクロで三宝寺池。

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ふつうはボート切断画像よりもこちらの画のほうが気持ちわるいんでしょうね(笑) ごめんあさーせ(≧▽≦)

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お口直しにヤマブキ

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何やしらんおもしろいかたちのつぼみ

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シャガの花

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池にせり出した厳島神社。 「出て行ったおかあちゃんが帰って来ますように」とお祈りする親子。 ウソです、悪ノリが過ぎました。ほんとごめんなさい<m(__)m>

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翌朝には自転車で石神井川伝いに出勤。 この日は良いお天気になりました。 10年くらい前までは、どこかの桜の名所と同じでコンクリートで護岸された巨大排水溝みたいな川だったのですが、水底に天然石を入れて水辺の環境が変わって来ました。 ときおり鷺や鴨がえさを啄む姿が見られます。 ”なんちゃって” の自然でもやはりちがうものですね。

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絵本作家の甲斐信枝さん

  • 2017.04.05 Wednesday
  • 15:06

 

録画でNHKスペシャル 「足元の小宇宙  絵本作家と見つける ”雑草” 生命のドラマ」 という番組を見ました。

絵本作家の甲斐信枝さん(86才)と、彼女が愛してやまない嵯峨野の農村の風景やそこにたくましく根付く雑草たちの1年を追ったドキュメンタリーです。

 

甲斐さんのお名前は存じ上げませんでしたが、彼女の本や絵はどこかで何度も目にしていた気がします。 番組を見て彼女がその絵に注いでいる思いの深さを知り、なぜその絵がそれほど絵本に興味のない私などの印象に残っていたのか分かった気がしました。

 

彼女の絵本は ”科学絵本” に分類されるそうです。 想像の物語ではなく観察や科学に基づいて作られるお話。 子どもの頃から雑草が大好きで、放課後にはいつも草笛を吹いたりタネを飛ばして遊んだりしていたのだとか。 その後、仕事をするようになっても雑草のスケッチを続け、40才で絵本作家デビュー。 代表作の「雑草のくらし」は30年経つ今も版を重ねるロングセラーになっているとのことでした。 

 

ノゲシやヒガンバナなどの雑草の細部を5〜6時間かけてスケッチしていると、その間にも植物の様子が変化していくのが観察できるのですね。 まさに宇宙の諸行無常を感じる毎日なのでしょう。 しかし86才にしてこんな長い時間最後まで変わらない伸びやかでブレのない筆はこびを維持する集中力と体力には驚かされました。 

 

番組ではハイスピードカメラを駆使して雑草たちの不思議で美しい営みを見せてくれます。 しかしそれは最新テクノロシーだけのお手柄ではなく、製作スタッフが甲斐さんと長い時間を過ごし、彼女の目線や感性を共有したことではじめてこの番組が魅力的なものになったのだと思います。

 

 

私もかなりの田舎で育ちましたので雑草は遊び友だちでしたっけ。 とくに夏の草いきれの中、腰丈ほどの雑草の茂みをかき分けかき分け、ごんごん進んで取っておきのゴリ(川魚)突きの穴場の岸辺に到着。 ヨモギを石で叩いて水中メガネのくもり止めに。

子どもの頃は学校や家庭や、あたかも世界のすべてが大人たちのコントロール下にあるような窮屈な錯覚の中で暮らしていましたので、雑草生い茂る自然の中に飛び込んでいくときの開放感たるや、まさにパラダイス!でした。

 

美しくしつらえられた庭園などの素晴らしさも分からないわけではありませんが、どんなに高尚な宇宙観に基づいて造られた庭園でも、どこか人間が安心できるように調和がとれてしまっています。 私はその人間用の ”調和” をやっぱりちょっと窮屈に感じるんですよね。 それに対して、ちょっと見はかわいい道端の雑草の花でも、人間の文明をすっかり吞み込んでしまうような暴力的な力が秘められているのかと思うと、ちょっとMっ気的なあこがれを感じてしまうんです(笑)

 

甲斐さんは雑草に対して、この地球上で必死で生きる仲間としてのシンパシーを感じていると話していました。 私とちがって正しい雑草の愛し方だと思います(笑)

 

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通勤路のつくしん坊

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ミチタネツケバナ

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ヒメオドリコソウ

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林道奥武蔵支線

  • 2017.03.21 Tuesday
  • 17:50

 

ここのところすっかり春めいて来ましたね。 日曜日はいつものようにサイクリングに出かけて来ました。

標高が高い奥武蔵の林道の雪もそろそろ解けた頃かな、と最近気に入っている「奥武蔵支線」からアプローチ。

 

都幾川沿いの梅の花にも春を楽しむ仲間がいましたヨ。

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私は海の近くで育ったのですが、母の里は山間部の村でした。 彼の地にもこのような言い伝えがいくつもありましたっけ。 もちろん最初に言い出した人がいるはずなのですが、きっとみんなが信じてしまうくらい話が上手だったんでしょうね。 そんな人の話を「マジすか!?(◎_◎;)」とか言いながらナマで聴いてみたかったなあ。

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こちらのおとうさんは山仕事の人。 愛らしく片耳の折れた白い犬は子犬から育てた14才らしいのですが、左の茶は山で迷っていた犬を育てたので年齢不明だそう。

この犬とは別に、先日山でガリガリにやせ細った猟犬を保護したときのことを話してくれました。 どうやら猟で使えなくなった老犬や飼いきれない子犬を山に捨てていく人が多いらしいのです。 すぐ死んでしまうだろうと思いながらその老犬を連れて帰って世話していたらどんどん元気になって知り合いのハンターにもらわれて行き、今でもそれなりに猟で活躍しているとのことでした。

そんなことを話してくれる彼の目には怒りも悲しみもありませんでした。ただ自分のやるべきことをやっただけ、という感じ。 ダンディな見た目だけでなく、ハートもカッコいい人でした。

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のどかな山里とまったくのどかでない標識 (^^;)    とは言えキツい区間は少しだけで、おとなりの白石峠より交通量が少ないうえ、より風景や勾配の変化に富んだ8kmの上りは、のんびり走るにはとても気持ちの良い道です。

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奥武蔵の山々は稜線を境に南斜面には針葉樹が植えられていますが、北斜面は落葉広葉樹の林であることが多く、グリーンラインの稜線に北側から取りつく奥武蔵支線も、稜線が近づいて勾配がゆるくなるあたりにはブナやミズナラの林が広がっています。 この林のぜんぶが新緑に覆われるのを浮き立つ気分で想像しながら上りました。

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路肩には少しだけまだ雪が残っていました。

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あずき色の広葉樹の林は飛び込んでもふんわり受け止めてくれそうですが、杉の木は背中に刺さりそうですね(笑)

靄って見えるのは春霞なのか? それともアイツなのか?(>_<)

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尾根道に出ました。 ここから刈場坂峠までほんの少しだけグリーンラインを走ります。

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看板の中央部の向こうの、稜線のハゲた部分のちょい右に堂平山の天文台が。 見えますか?

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国道299号をすこし下って天目指峠越えで名栗みちへ。 そしてもいっちょ小沢峠を越えて飯能駅に。 80kmで1400mアップの、のんびりパスハント・サイクリングでしたとさ。

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すっかり立ち枯れしているように見えるアジサイの枝から、あざやかな緑の芽が顔を出していました。 これから初夏の開花に向けて猛ダッシュで茂っていくのでしょう。 何が、ってこともないけど、すごいもんだなあ。

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河岸忘日抄

  • 2017.03.09 Thursday
  • 11:16

 

眠ることが好きな私は、7時間眠れることが日々の小さな幸せです。 ただ、そうすると帰宅後の自由時間は90分をひねり出すのが精いっぱい。 ここのところはずっとamazonのプライムビデオで映画を観て過ごしていましたが、読みさして机の上に置きっぱなしてあった本にふとうしろめたさを感じて4ヶ月ぶりに頁を進めました。

 

堀江敏幸の作品は芥川賞受賞作「熊の敷石」以来何冊か読んでいましたが、この「河岸忘日抄」もほかの作品と同じように、不思議な浮遊感を味わいながら彼の心の中を遊ぶ、まるで仙人のひとり言を聴くような小説でした。

 

300頁を超える長編なのに、この小説にはストーリーらしいストーリーがありません。 日本で忙しく過ごし、少し働きすぎたと感じた主人公の「彼」は、以前暮らしたことがあるフランスの街にしばらく逗留していわゆる充電を決め込みます。 知り合いの所有する係留された船に庵を結び、備え付けられていた本を読んだり音楽を聴いたりコーヒーを淹れたりして過ごす内省的な時間をそのまま文章にしただけの内容です。

 

とくに印象に残ったのは、直流・交流の話でした。 小学校の頃の理科の実験で先生が直流・交流の違いを教える際、まず交流で点灯された豆電球の明るさを生徒たちに見せ、次に直流に繋ぎ直して、ぱぁっと明るくなったときに生徒たちから歓声が上がるシーンは誰の記憶の中にもおぼろげに刻まれているはずですが、主人公はその明るさが変化しない並列つなぎの方に強く惹かれるタイプだったというくだり。 

 

もちろん私を含めてふつうの生徒たちは、ただ直流の魔力に魅かれたのではなく、物理の不思議さに讃嘆の声を上げたのだと思います。 おそらく作者自身もそこは同じだったのではないでしょうか。 ただ、この比喩には直流型の人間が作る直流型の社会に対するやんわりとした皮肉が込められているのだと思います。 思うことを口にすると「変わってるね」と言われ続けてきた私などは、「彼」という三人称ではぐらかしてはいますが、他ならぬ堀江自身と思われる主人公の人格に深く共感しました。

 

だいたい堀江敏幸は、インタビューでも 「ずっと流れのままに生きてきました。自分の書きたい文章を自分の好きなペースで書いてきて、いつのまにか作家といわれるようになっていました。けれど、自分からそうなりたいと思ったことは一度もありませんし、そうなるためにどこかに働きかけるといったことも、一切してきませんでした。」 などと答えるような人です。

 

誰の心の奥底にも潜んでいるエゴイスティックなどろどろを、自らの心身を削って表現することが芸術としての文学なのだとすれば、ずいぶん肩の力の抜けた彼の作品を物足りなく思う文学ファンも多いのではないかと思います。 たし算がたし算でないと気が済まない直流型の人が読み始めたとしても、10頁くらいで放り出すのが目に見えるようです(笑)

 

ものすごく才能のある人がほどよく力を抜いて書いたこの小説は、たとえばCTIレーベルのjazzを聴いているような、あるいは大谷翔平にキャッチボールをしてもらっているような感覚?  そりゃもちろん大谷の試合での全力投球を観るのは興奮はするけど、直に感じることは出来ませんもんね。 素っ頓狂な例えですが、なんとなく分かってもらえるかしら(笑)

 

ともあれ、世俗の価値観や成功への野心とは縁のない ”世捨て人臭” ぷんぷんな彼の作品は、私にはものすごくしっくり来るのでこれからもずっと読み続けることになると思います。

 

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