旧作映画な日々(その6)

  • 2017.01.17 Tuesday
  • 17:50

 

録画しておいたテレビのお正月特番もひと通り見終わり、またまた旧作映画な日々がもどって来ましたヨ♡

 

 

「レスラー」★★★★☆

2008年公開。 当時56才のミッキー・ローク主演で、'80年代に全米のスターだった初老(中老?)の現役プロレスラーの苦闘の日々を描いた映画です。 私と同年輩の主人公を見ているとすっかり身に詰まされてしまって一度では観きれず、何回にも分けてやっと観終えました。

仕事も私生活もうまく行かず、齢を取って男性ホルモンの分泌も低下して行き、何か心細くなって今までほったらかして来た娘や心を寄せる女性にすがってみるもののうまく関係を構築できず、最後に自分を救ってくれたのは、、

プロレスラーの日常が、そこまで曝す?ってくらい赤裸々に描かれていて、プロレスファンな方はがっかりしてしまうかも知れません。

思えば、同じ’80年代に 「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」 「ナインハーフ」 でブレイクしたあと、スキャンダルや2度の離婚などもあり、すっかり影を潜めていたミッキー・ローク。 主人公のプロレスラーに自分の人生を重ねたのではないでしょうか。

 

 

「マシンガン・プリーチャー」★★☆☆☆

2011年公開。 実話です。 麻薬密売人のサム・チルダース(実名)が、ある事件をきっかけに更生し、現在も内戦状態が続いている南スーダンに孤児院を建てるまでを描いた作品。 

ウガンダ北部と南スーダン南部で活動する反政府組織LRAのリーダー、ジョゼフ・コニーは集落を襲っては子ども達を誘拐し、強制的に戦闘員や性的奴隷にしており、その数は2万人以上に上るとのこと。 本来被害者であるはずの子ども達が殺戮を繰り返すことが問題をより複雑にしているようです。 日本の自衛隊が派遣されている国がどのような状況なのかを知りたくて見てみました。

 

先進国の人々に現地の状況を知らしめるためには意味のある映画だとは思いますが、マシンガン・プリーチャー(牧師)と呼ばれる主人公チルダースにすっかり感情移入してしまうと、観る人によっては、ものすごく複雑な経緯で生まれた状況を正義と悪の二元論的な思考で認識してしまう怖れがある気がします。 その感覚こそが今の世界の状況を難しいものにしている根源。 いかにもアメリカの映画だなあ、というのが率直な感想です。

 

 

「トト・ザ・ヒーロー」★★★★★

1991年公開。 ベルギー・フランス・ドイツ合作。 子どもの頃から妄想癖のある主人公にはある種の ”形質” が感じられます。

その彼が老人になり、自らの人生を振り返るのですが、回想された事実も混乱を極めたものになります。ただ彼の中でひとつだけゆるがないのは、向かいの家に住む幼馴染みへの嫉妬心。 

この映画の主人公にははっきり ”形質” が見てとれますが、世の中の「自分はまともだ」と思い込んでる人にも程度は違えど必ずなんらかの形質は潜んでいるものです。 社会に適応しにくい主人公を病的な形質と突き放して見るか、彼に自分を重ねて見るかで受けとめ方が変わる映画だと思います。

ラストシーンで主人公は火葬されてしまうのですが、遺言なのでしょう、遺灰は飛行機から撒かれます。 このとき初めて彼の魂は解放され、ほんとうの幸せを感じるのです。

監督の、ポジティブな意味での死に対するあこがれが色濃く反映した映画です。 ものすごく共感しました。

 

 

「ミッドナイト・イン・パリ」★★★☆☆

2011年公開。 脚本・監督ともにウディ・アレン。 婚約者とパリを訪れた小説家が、ある夜単独行動することになり、道に迷ってひと息ついた路地に横づけされたのは1920年代製のプジョー。 車内でどんちゃん騒ぎする男女に誘われるまま車に乗り込み、着いたクラブでは、本物のコール・ポ−ターがピアノを弾いており、スコット・フィッツジェラルドやヘミングウェイが哲学的な議論を楽しんでいました。 そうです、主人公は1920年代にタイムスリップしてしまったのです。 

ほかにもゴーギャン、ドガ、ダリ、ガートルード・スタイン、T.S.エリオット、マン・レイなど、私の知っている範囲だけでもそうそうたる顔ぶれの創作家たちが登場します。

とくに心に残るものはありませんでしたが、なにしろ奇想天外な着想とよく書けている脚本のおかげで、とてもおもしろく観れました。 

 

 

「捨てがたき人々」★★★★★

2014年公開。 原作は 「銭ゲバ」「アシュラ」 などで人生のブルースを描いて、人の心の深層に哲学的な問いを投げかけ続けるジョージ秋山の漫画です。

主演は大森南朋。 「ヴァイブレータ」を観て、もうすこし彼の出演作が見てみたくなり、リストを検索してこの作品にたどり着きました。

親からの愛を充分に受けず、自己肯定感を持てないまま成長してなげやりな人生を送る主人公。 シニカルな言動の奥には心のつながりを渇望する自分が居るのですが、また裏切られることが恐くて、女性との身体の関係にしか人の温かさを見出せないで生きてきました。  あるときそんな彼が強姦同然の行為で子どもを授かりました。 さて、彼の心に何か変化が起きたのでしょうか。

それから何年か経って迎えたラストシーン。ひとり海辺を歩く彼の心が満たされたのか、あるいはより絶望が深くなってしまったのか、はっきりとした答えが示されていません。 それを観客に考えさせることが、すなわちこの映画のテーマなのかも知れません。

 

 

「ムーンライズ・キングダム」★★★★★

2012公開。 ウェス・アンダーソン監督の作品は「ダージリン急行」しか観ていませんでした。 ヒューマンコメディの 「ダージリン・・・」 は、なにしろ水平移動のカメラワークと全編を通じてのキッチュな色彩が強い印象として残っています。

この 「ムーンライズ・・・」 では、それにも増してものすごく長いレールで撮ったと思われる、まるでドールハウスを見るような水平移動による撮影法、そして’60年代という時代設定にもとづいて当時流行したシャーベット・トーンで彩られた映像は一度見たら忘れられないインパクトです。

ボーイスカウトのキャンプに参加している12才の少年は、空気が読めずまるで集団生活に適応できません。 キャンプ地近くに住む少女も同様の形質。 偶然出会ったふたりは魅かれ合い、脱走&家出による駆け落ちに踏み切ります。

私の記憶が正しければふたりとも最後まで一度も笑顔を見せることはありませんでした。 絵画など突出した才能や知能はあるものの共感能が欠落したふたり。 明らかに "ある形質" をもった彼らを最後には周囲がゆるしサポートしていくストーリーは、現実世界ではなかなか起こりにくいファンタジーです。 ただ、ほんとうにそんな心豊かな社会が実現すればいいなあ、と温かい気持ちになりました。

 

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ことしも正月は箱根駅伝!

  • 2017.01.09 Monday
  • 11:32

 

もう1週間経ってしまいましたが、すっかり日本のお正月の風物詩となった箱根駅伝。 今年も去年同様好天に恵まれて、沿道で応援された方には絶好の観戦日和だったのではないでしょうか。 ただ、すこし気温が高かったせいで体調に不安を抱えたまま出走した選手の何人かが脱水気味でペースダウンしてしまい、ちょっと気の毒ではありますが観ているファンにはかえってレースの展開がおもしろくなりましたね。

 

それにしても優勝した青山学院大学は強かったですねえ。 昨日には渋谷センター街で優勝パレードまで行われたとのこと。 選手もファンもいい顔してました。 3連覇ということでもうすっかり強豪校の仲間入りです。

 

箱根駅伝が好きな私は10年以上前から高校生の実績上位のスカウト状況を観察していますが、青学がずいぶんスカウトを強化したな、と感じ始めてほんの数年で初優勝までこぎつけてしまいました。

 

青学が強化を図る数年前、川島伸次監督が就任した頃からスカウトを強化した東洋大学も、監督が酒井監督に変わった今に至るまで実績を残し続けています。 やはり駅伝で結果を残すには有力な高校生のスカウトが必須であることは間違いないようです。

 

しかし、じつは青学のスカウト強化と同じ頃に、久しく箱根とは縁のなかったある旧強豪校が青学に負けないくらい有力高校生を入学させ始めましたが、いまだにまったく結果につながっていません。 どうしてそれほどの差が生まれるのでしょう。

 

本を出したりメディアに露出することも学生の勧誘にプラスになると考えているフシのある青学・原晋監督の指導方法を聴いていると、やはり人の集団を踊らせることができる人なんだなあ、と感じます。 プロ野球の監督などでも同じことが言えますが、自身の選手時代の実績よりも人間的な魅力や指導力が、すばらしいチーム、すばらしい人を作るのでしょう。 昨年にはちょっと調子に乗りすぎた元エースのスキャンダルもありましたが(^^;

 

今春高校を卒業する高校生の中で、大学に入ってもエースと呼ばれる選手に育つ可能性の高い5000m 13分台の選手は9人。 予想される彼らの進路は、実業団へ2人、青学へ2人、東海へ2人、東洋へ2人、駒澤へ1人というところです。 新人の補強状況や監督の指導力から、この先数年は青学、東洋、東海、早稲田、駒澤が上位を争うことになると予想します。

 

 

駅伝観戦は、優勝争いに固唾を飲んだり、思い入れの強い学校を応援しながら観ると楽しいものですが、ひと手間かけて暮れの高校駅伝や、来る1月22日に行われる全国男子駅伝から選手たちをチェックして、表情やフォームなどから気になる選手をピックアップしておくと、彼らを箱根でみつけたときに、ひいきのチームでなくてもその成長ぶりに驚かされてうれしくなります。 箱根駅伝がよりたのしく観られますので、みなさまもぜひ!

 

トップを争う選手たちに限らず、次の世代を担う若者たちが生きることの充実感を感じて自分を精いっぱい表現する姿は、ほんとうにまぶしく頼もしく、見ているこちらもエネルギーをもらえる気がします。

 

来年も楽しんで、そして楽しませてね〜♡

 

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2017年は元旦からスターウォーズ

  • 2017.01.02 Monday
  • 17:50

 

暮れから続くおだやかな陽気で、ほんとうに良いお正月になりましたね。

旧年中は拙ブログにおつき合い頂きまして、ほんとうにありがとうございました。 みなさまのアクセスが励みになって、飽きっぽい私がどうにか3年半も書き続けて来られました。 今年もときどきのぞいてみてくださいね。

 

私は元旦生まれなので正月のたびに齢を取ります。 なので私にとってのお正月は、自分を見つめなおして成長と老化を評価するための、なかなか厳しい機会でもあります。

 

さて、子どもたちもみな成人してお正月はそれぞれの都合で過ごすようになったので、私ものんびり好きなように過ごさせてもらいました。 元旦は午前中から近所のシネコンで 「スターウォーズ ローグ・ワン」 を観てきましたヨ。

 

ご存知のようにスターウォーズシリーズはハリウッドのドル箱作品です。 題材は文字通り宇宙戦争。 40年前に最初の作品であるエピソード4が公開されたときには、共和制が崩壊して帝国制になった宇宙にふたたびデモクラシーによる共和制を取り戻すべく抵抗する反乱軍の活躍に正義を認めた、わりと分かりやすいテーマでした。 帝国軍の将校はナチス風の衣装に身を包んでおり、兵たちの呼称もストームトルーパー(ナチスの突撃隊シュトルムトゥルッペンが語源)で、いかにも第二次世界大戦の同盟国軍と連合国軍を象徴するような設定でした。 しかし映画公開当時は東西冷戦まっただ中でしたので、観客は帝国軍にナチスというより全体主義という共通点からソ連をはじめとする共産主義の国々を見ていたのではないでしょうか。 

 

それが時代が下って冷戦が終わり、スターウォーズもシリーズが進むにつれ、その主題は政治や戦争ではなく哲学的なことに変化していきます。 主役のひとりアナキンは 「愛する人を救いたい」 という純粋な思いが強い執着に変化していき、生前から授かる強大な力で自分の周りの状況をコントロールしようとしてダース・ベイダーとなり、宇宙のバランスに大きな影響を及ぼします。 

 

〇×を判定したり、優先順位を決めたりする能力を競わせる教育で育つ現代人に対して、世の中は正義と悪で出来ているわけではなく、それぞれの心の中には葛藤があるのが自然なことで、それをバランスさせることこそが絶対的な正義(フォース)であるというメッセージが伝わって来ます。 これってなんとなく古来の修験道や神道的な感覚ではないでしょうか。 日本刀風の武器であるライトセーバーや衣装を含め、そこここに日本の伝統的なアイコンが顔を出すことからも、監督のジョージ・ルーカスが精神性においても多分に日本の影響を受けていることがうかがえます。

 

近年日本のアニメがこれだけ世界で認められているということは、とりもなおさず日本人の精神性がリスペクトを受けているということですよね。 資源のない日本が輸出するべきはテクノロジーよりも、私たちの心の奥に伝わる高い精神性なのではないでしょうか。 それこそがフォースを受け継ぐ私たちの使命であるように思います。 そしてそれが世界の平和につながるという皮算用です。 て、何もしないくせにどんだけ大風呂敷やねん(笑)

 

ハナシが大きくそれてしまいましたが、ローグワンは過去の作品のような哲学的なメッセージはほとんど感じませんでした。 昨年公開されたエピソード7もそうでしたが、シンプルな戦争映画という感じ。 それでもスターウォーズファンならこれはぜったい観るべきです。単純におもしろい! 第1作であるエピソード4からまた1周見直したくなること請け合いです。 

 

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旧作映画な日々(その5) 邦画編です

  • 2016.12.28 Wednesday
  • 18:34

 

amazonプライムビデオを観はじめて3ヶ月が経ちましたが、もう40本近く観たでしょうか。 なんでこんなにハマッっちゃったんだか(^^;  ここのところは邦画づいてて数本続けて観ましたので、ご紹介させていただきます。

 

「しあわせのかおり」★★★☆☆

2008年公開。 中谷美紀主演ですが、実質的な主役は助演の藤竜也だと思います。

金沢のはずれにある小さな中華料理屋の主人の王さん(藤)の料理は、市内でも評判でした。 そこへ地元デパートの社員で、王さんに出店してもらえるよう交渉を任された貴子(中谷)が訪れます。 しかし王さんは 「料理は客の顔を見ながら作りたい」 と取り合いません。 客として辛抱強く店に通ううちに王さんの料理に魅せられていく貴子。 そんなある日、王さんは脳梗塞で倒れ料理が出来ない体になってしまいます。 そこで貴子は大きな決断を下すのです。

若い頃の藤竜也は、やたらとシブがるだけで演技力は?の印象でしたが、久しぶりに見た彼は素晴らしかった。 その眼差しには大らかな人間愛が込められていて、彼のやさしい言葉にはうそがありませんでした。

あと、王さんが貴子を伴って故郷である上海・紹興へ里帰りするシーンでは、現地の人々の穏やかな日常や空気感がとても印象的だったなあ。

 

 

「恋せども、愛せども」★★★★☆

2007年公開。 もともとはWOWWOWが制作したの2時間ドラマを映画で公開した作品とのこと。 レビュー欄での高評価に釣られて観てみました。 血の繋がらない、それでもそれ以上の固い絆で結ばれた3世代女性4人の家族。 複雑な家族構成のうえに、恋愛してみたら相手が実の兄弟だったとか、、 これでもか!ってくらいこねくり回したストーリーは、まるで少女漫画のおとな版です。 かなりわざとらしいストーリーなのに、そこにはまったくわざとらしくないbluesがありました。 それは内省的な気持ちを誘う画面のトーンやスチールカメラ的な画、主演の長谷川京子の独特のセリフのタイム感に依るところが大きかったのではないかと思います。 良い映画でした。

 

 

「滝を見にいく」★★★☆☆

2014年公開。 紅葉と滝を見に行くバスツアーに参加した7人の40〜70代のおばちゃんたちが、頼りにならない新米添乗員に置き去りにされ、山中で一夜を明かすお話しです。 女優さんたちは全員オーディションで選ばれたそうで、主婦やアマチュア劇団員、ロケ地のサポートスタッフだった人など、プロの女優ではない人たちがそれぞれの人生が刻まれた顔で演じるものですから、「あー! こんなキャラのおばちゃん身近にいるし」 となること請け合いです。 いがみ合ったり寄り添い合ったりしながらピンチを切り抜けていく様子のなかに、そこそここなれた年代の女性たちのタフさと可愛らしさがとてもよく描かれていました。 ストーリーはかなりブッ飛んでいますので好みが分かれるかもです(^^;

 

 

「ヴァイブレータ」★★★★★

2003年公開。 建て前で成り立つ人間関係にリアリティを感じられず、酒と”食べ吐き”でかろうじて自分の心のバランスを取っているフリーのルポライターの寺島しのぶは、酒を買いに入ったコンビニで長距離トラックの運転手大森南朋と目が合います。 そこで彼女の 「いいかんじ」「あれ食べたい」 というモノローグ。 彼の後を追いトラックに乗り込んで新潟までの納品に同行します。

中学もきちんと卒業しないでホテトルのマネージャーなど裏稼業を数年やって足を洗い今の仕事にたどり着いた彼の人柄は、やはり彼女のモノローグが見事に評しています。「この人が優しいのは感情じゃなく本能だよ。感情が無くとも優しくする。柔らかいものには優しく触る。桃にやさしく触るのと同じこと。動物みたいなもんだ。でも桃傷んでても気にしないやつとかさ、、いい男じゃんこいつ。」 3日間を共に過ごして自分が求めていた種類の ”やさしさ” に触れることが出来た彼女は、元のコンビニでトラックを降ろしてもらう頃には、自分の人生にもう一度価値を見出していました。

動物的な感覚がつなぐ、打算のまるでないヒリヒリするような男と女の話し。 良かった!

 

 

「春との旅」★★★★★

2010年公開。かつてはニシン漁でにぎわった北海道増毛の町もすっかり廃れてしまい、妻や娘に先立たれ、自らも脳卒中の後遺症で身体が不自由になった老漁師を演じるのは仲代達也。 ともに暮らす孫娘の世話になっていましたが、給食作りで彼女が勤務していた小学校が廃校になってしまい、彼女の人生のお荷物になることを嫌って生れ故郷の宮城県に住む兄弟たちに自分の面倒を見てくれるよう頼んでまわりますが、、

羽振りのよかった頃に尊大な態度で接していた老人が、大滝秀治や柄本明、淡島千景演ずる兄弟たちに頭を下げに行ったときの、名優同士バチバチ火花が飛ぶようなやりとりは、見ているこちらも緊張感で血圧が上がりそうでした。

当初は手のかかる老人から解放されたいと思っていた孫娘の春の気持ちが、老人と旅をするうちに少しずつ変化していく様子は、齢とともにいろいろ自信がなくなってだんだん心細くなってくる私ども世代には心に沁みるものがありました。 やっぱり若い人にかわいがってもらえる年寄りを目指さネバダ!  しみじみこの映画良かったなぁ。

 

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「この世界の片隅に」 を観てきました(たぶんネタバレないと思うんだけど(^_^;)

  • 2016.12.21 Wednesday
  • 16:04

 

もう10年以上通院されているアニメの作画監督の患者さまから、「すばらしい映画の制作が進んでいますのでぜひ観て下さい」と聞かされたのがもう2年くらい前の話だったでしょうか。 それがいま公開中の「この世界の片隅に」でした。 その患者さまが携わる仕事ではないものの、原作のすばらしさやクラウドファウンディングという資金調達法、片淵須直監督をはじめとする製作スタッフの陣容などから、この作品に対して業界内では大きな期待がかけられているということを話してくれました。

 

舞台は戦時中の広島と呉の街。 絵を描くことが好きな天然キャラの主人公すず。 窮屈な時代にもかかわらず空想の世界にあそべる彼女はいつも2つの世界を行ったり来たりしているので、すなわち常に自分に逃げ道を用意してあるので、人や出来事をゆるして現実の受け容れが上手な女の子。 彼女を演じるのは女優の「のん」です。 評判どおりの好演でした。 公私を隔てるフィルターを通すことなく心をそのまま声にしてもどこにも嫌な臭みがない主人公のキャラ設定は、逆にのんをモデルに描かれたのではないかと思うほどでした。

 

そんなすずでも戦況の悪化とともに、また戦争で大切な人がひとりひとり失われていき、ついには自分自身も心身に傷を負うに及んで空想に逃げ込む余裕がなくなり、だんだん本当の自分を見失いそうになります。 しかし夫や家族と支え合い、どうにか生きて終戦を迎えます。 ラストシーンは廃墟の広島。 そこで起こる小さな出会いが物語に大きな救いをもたらします。

 

 

水彩画のようなパステルトーンと毛筆で引いたような柔らかな線で構成される映像は、どこか現実の世界を傍観するように生きるすずが視ている ”この世界” を表現しているように思います。 多用される彼女自身のモノローグもその効果を強調していました。

 

私などは愁眉なシーンをリアルに描いて戦争の悲惨さを強く打ち出した映画では、つい脳が勝手に登場人物への共感をシャットダウンしてしまい、客席で映画を観ている素の自分に戻ってしまいます。たぶん自分の心を守ろうとしてしまうのだと思います。 それでは発信者が伝えたい大切なメッセージはかえって伝わりにくいのではないでしょうか。 この映画はリピーターが多いことも特徴のようで、患者さまの中には10回以上観たという人がいるほどです。 あまりにキツい描写だと何回も観る気にはなりませんよね。 悲惨な戦争を浮世離れしたすずの目線や、やわらかいタッチで表現したこともこの映画の成功の要因になっているように思います。

 

劇場では後端の席を選んで泣く気まんまんで臨んだのに、なぜか泣けませんでした。 しかしよく考えてみると、泣いてスッキリしてしまうと途中の辛さを忘れてしまうことってありません? 観客の感情を誘導して泣かせる演出をする映画が多いなか、この映画のように大切なことを忘れさせないために、あえてカタルシスを与えないイケズなやり方もありかなと思いました。

 

 

最後に、戦時に青春時代を過ごされた当院の患者さまのお話しを載せさせて頂きます。

 

「ドラマや本における戦争は限られた時間やページ数で完結させる必要があるため、コントロール不能なものすごいスピードで戦争に突入していったように描かれることが多いものだが、日常の時間の流れはその変化に気づかないほどゆるやかにそこに向かい、気づけば恐ろしい波に巻き込まれていた」 

 

しずかに話される彼の頭の中にはどんな映像がよみがえっていたのでしょう。

 

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ボブ・ディランー音楽も文学!?

  • 2016.12.14 Wednesday
  • 17:46

 

「先約があるから」 とついにノーベル賞の授賞式を欠席したボブディラン。 

それでも 「名誉ある賞を光栄に感じている」 というコメントを出したようで、彼もずいぶんオトナになったなと感じました。

 

昨夜、NHKスペシャル「ボブ・ディラン ノーベル賞詩人 魔法の言葉」を録画で見ました。 しかしなんとまぁ陳腐なタイトルをつけたものでしょう(笑)

 

番組ではディランの詩についていろいろ分析していましたが、文学や音楽は分析したり解説したりした時点で力を失う気がします。 それはたとえその解説が表現者本人によるものであっても。

作品と出会ったときに、読者や聴衆自身が強いインパクトとともに瞬時にそのキモを理解してはじめて、その作品の霊力が伝わるのではないでしょうか。 ディランがメディアに露出しないことも 「分かるやつだけが分かってくれればいい」 という彼のメッセージのように思えるのです。

 

彼は社会のあちこちにある不条理への怒りを歌にして世に出たわけですが、共感してくれていると感じていた自分のファンのほとんどが、世の中の対立軸を正義と悪の二元論でしか考えることしか出来ないステレオ脳であったことは、彼にとって大きな誤算だったのではないでしょうか。 彼はただ正義感に燃えてプロテストソングを歌ったのではなく、たまたま人に認められそうな社会問題を題材に選んだだけで、彼がほんとうに表現したかったのはそこにある人間の ”業” なのです。

 

Nスペでは、ハーバード大の文学部の教授がインタビューで彼のことを 「”人間とは何か”  を捉える能力が傑出している。文学が担ってきた役割を音楽活動によって果たしている」 と評価していました。 まったくその通りだと思います。 番組自体はしょっぱかったのですが、このコメントには拍手したい気持ちになりました。 ディランについてだけでなく、文学の役割をひと言で言い表してくれてすっきりしました。

 

スウェーデン・アカデミーが発表した受賞理由も 「米国音楽の偉大な伝統のなかに新たな詩的表現を創造した」 こと。歌詞についてだけでなく音楽をも含めて文学的価値が評価されたということのようです。

 

 

しかし自伝を読むと、彼は自分のことを特別な人間とは思っておらず、「同じ感覚を持って生きる人たちの中で少し表現が上手いだけ」 と自己評価していたのだと思います。 盗作や引用はお手のもの、離婚の慰謝料でお金が苦しくなればツアーに出たりと、他人が勝手に作り上げた虚像を演じる気はさらさらないので、まぁ人間臭いことこの上ありません。 

 

「ふつうの自分に気づけたことなんだから、君たちにだってもういいかげん分かるだろ? あとは自分で考えろよ」 という彼の声が、冬枯れの街を渡る風に乗って聞こえてくる気がします。

 

最後に、以前「ボブ・ディラン自伝」について書いたときにも引用した彼の文章をもう一度紹介させて頂きます。 おこがましいのですが、この感覚は年齢とともに謎が解けてきた今、なんだかとてもよく分かるんです。

 

「来るべきもののかすかな予兆があったとしてもそれに気づかないこともある。 しかしそういうとき、身辺の出来事をきっかけにして世界が変わる。 未知の世界に飛び込んで直感的に理解する。 自分は解放されたのだと。 そういうことは急激に、魔法のように起こるものだと思いがちだが、本当はそうではない。 小さな音がしてその瞬間が訪れ、眼を開けたとたんに頭の回転がよくなって、何かに確信を持つというのではない。 それはもっとゆっくりとやってくる。」

 

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バイクロア6は見学でした、、

  • 2016.12.06 Tuesday
  • 11:51

 

日曜日、今年も最高のお天気のもと、シクロクロスレースなお祭り ”秋ヶ瀬の森バイクロア” が行われました。

第3回から毎年参加して来ましたが、今年は応援だけでちょっとしょんぼり。 と言うのも、前日の土曜日に下肢静脈瘤の再発予防の処置を受けることになっており、しばらくの間は運動禁止のはずだったのです。

ところがうっかりしていて、学生時代の仲間たちとの忘年会の日に処置の予約をしてしまっていました。 忘年会を優先して処置を先延ばししたので身体は元気。 指をくわえて見ているだけのレースの何と味気ないこと(>_<)

 

それでも、お世話になっている ”サイクルショップあしびな” の仲間たちが、苦し楽しそうな顔でがんばってるのを応援したり、おいしいものや自転車用品、アウトドア用品を買い物したりしてのんびりした時間を過ごしました。

 

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今年はいつものコースの南側にある「こどもの森」が会場でした。 ひろびろとして気持ちよさそう。走ってみたかったなぁ。

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野辺山のレースでおなじみの木製の橋も設置されていました。 下りてくるのはあしびなのY田さん。 出産4ヶ月めの奥さまもレディースクラスを走っていました。なんたるリカバリー能力。すごい、、(@_@)

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最高気温17℃の予報でしたが意外と空気が冷たかったので、湯気の立つコーヒー片手に観戦したり買い物したりする人が多かったです。 「ひやかすだけね」と思ってうろうろしていましたが、帰り道にKENでシュトーレンを買おうとリュックを持っていたのでいけません、Abobeのミッシングリンク外しタイヤレバー、Blue Lugの冬用キャップ、SOTOのターボ式ガストーチ、ゴルフ兇寮賁臈好好團縫鵐哀レージのトートバッグ(パサート乗ってた頃からVW好きになった次男へのおみやげ)など、ちまちました物をいろいろ買ってしまいました。

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ものすごく魅力的な目をした柴犬を連れたご夫婦がいらしたので、そのハルちゃんの写真を撮らせてもらいました。 

かじかんだ手でカメラを取り出すときにダイヤルが動いてJPEGで撮れちゃっており、露出がいじれずかわいいお目めをお見せできないのがザンネン(>_<)

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キッズパークも盛り上がってました! うひゃひゃな笑顔で駆け抜けるストライダー女子 (≧▽≦)

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薄着で身体が冷えてきたので、ファストクラスの観戦はあきらめて荒川サイクリングロードを70kmほど流して引き上げました。

やっぱりレースは観るより走らなきゃですね。 来年こそ!

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孫孝行で忙しいスタッフ女史は、3ヶ月ぶりの外チャリだったそうです(*^^*)

 

 

 

 

 

 

 

 

初雪

  • 2016.11.29 Tuesday
  • 11:59

 

24日の雪には驚きましたね。 11月の降雪は54年ぶり、積雪に至っては観測史上初めてとのことでした。

 

雪が降ると必ず思い出す光景があります。

 

ちょうど30年前の冬のある日、出張で高知から上京し、当時サラリーマンだった私が住んでいた社宅に泊まった父親。 東京へは何度も来ていますが、厳冬期の東京は初めてだったそうです。 なにせおしゃれな男でしたので、「生まれて初めてコートを買った」 と嘆くそぶりもうれしそうでしたっけ。

 

そんな親子二人で過ごす夜、未明から降り出すという雪の予報にそわそわしている彼がやけに子どもっぽくて、この人にもそんな一面があったんだな、と驚きました。

 

と言うのも、彼はなにしろ厳しい父親でした。 褒められた記憶はまったくありません。 中学1〜2年生までは田舎町の優等生だった私ですが、3年生になったころからはやること成すことむちゃくちゃで、心配と迷惑ばかりかけ続けていましたので、当時の私には厳しくするより他になかったんだろうな、と親になった今ならとってもよく理解できるのですが、、(^^;)

 

さて、翌朝目を覚ましたら部屋に父親の姿がありません。 シーンと音のない外の様子からかなりの積雪であることが分かります。 寝ぼけまなこで半纏をひっかけて5階建て社宅の屋上に出てみたら、そこには子どものように満面の笑顔で雪とたわむれる父親の姿が。 あとにも先にもあんな無邪気な父親を見たことがありません。

 

70代半ばで解離性の大動脈瘤が破裂して突然死んでしまった父親ですが、思えばあの雪の日の父親は今の私と同い年でした。 

奇しくも同じ年頃の息子を持つ父親になった私は今、若い頃の私以上に ”ふつうに生きること” を拒否する息子たちに手を焼いています。 同い年の父親と愚痴でもこぼし合いたいけど、、 いやたぶんやっぱり自分のほうがひどかったからやめとこかな(;´∀`)

 

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写真は怪獣ウーの後姿です。

 

 

 

 

 

 

 

 

旧作映画な日々(その4)

  • 2016.11.21 Monday
  • 17:39

 

わたしの旧作映画な日々もしつこく続けて第4回をかぞえました。 最近ではガッキーや校閲のドラマに時間を取られてペースは落ちてきましたが、ちゃんと観てますヨ。 今回はシリーズ物です。「ビフォア・サンライズ」 「ビフォア・サンセット」 「ビフォア・ミッドナイト」の3部作。

 

「ビフォア・サンライズ」★★★★★

1995年の作品ですが古さはまったく感じません。なぜならほとんどのシーンが若い主人公2人の会話のみで成立しているので、風景や脇役には意識が行かないからです。 それほど2人の俳優の息の合った演技がすばらしいとも言えます。

パリに向かう夕刻のユーロトレインの中で偶然出会うアメリカ青年ジェシー(イーサン・ホーク)とソルボンヌ大学に通う女学生セリーヌ(ジュリー・デルピー)。 青年は母国へのフライトを翌日にひかえ、「無為に過ごしてしまった欧州旅行を印象的なものにしたいのでウィーンで列車を降りて翌朝まで一緒に街を観て歩いてほしい」 と女学生に持ちかけます。 一見粗野に見えて、絶えず哲学的な自問に遊ぶ青年に興味を持った彼女は少し迷ってOKし、物語ははじまっていくのでした。

 

じつは私自身、似たような経験がありました。 大学2年か3年の夏、高知への帰省から東京へ戻る際の新幹線。 京都から乗って来て、隣りの席に座ったのはクラリネットのケースを抱えた清楚で美しい女性。 某音大の学生さんでした。 エレキギターにロン毛の私は彼女ことが気になってしかたありません。それは向こうも同じだったようです。 きっかけが何だったか思い出せませんが、話しかけないとかえって不自然なちょっとした出来事に助けられ、東京までの3時間を楽しく過ごしたのです。

ただ、つき合っている人がいることはカミングアウトしましたので、主人公たちと同じように連絡先は聞かないまま東京駅でさよならしました。 今でも彼女の名前を憶えているのは未練がましい男のサガですね(^^; 

 

 

 

「ビフォア・サンセット」★★★★★

2004年に 「ビフォア・サンライズ」 の続編として公開されました。 ’95のあの夜を題材にした小説を書いて成功し、キャンペーンでパリを訪れたジェシーは、ある本屋で記者会見を開きます。 その店の片隅にはセリーヌの姿が、、

半年後の約束の日に逢えなかったふたりは、9年ぶりに再会したのもつかの間、ジェシーの帰国のフライトまでは85分しかありません。 あの頃23才だったふたりも32才。それぞれの人生は次のステージへ進んでいましたが、パリの街を歩きながら弾む息の合った会話は、あの夜と同じようにふたりの心を高揚させます。

ラストシーン、セリーヌを部屋まで送ったジェシーは、ギターで歌を作っているという彼女に1曲だけ聴かせてとおねだり。 この歌がものすごく沁みました。 映画はここでフェードアウト。 その後のふたりがどうなったのか、想像させるだけさせといて、またもやイケズな終わり方(≧▽≦)

 

 

 

「ビフォア・ミッドナイト」★★★☆☆

出会いから9年後に撮られた前作。そのまた9年後の2013年に公開されたのが本作です。 前2作と同じ監督、同じ主演俳優ふたりで撮られたこの映画は、脚本もその3人によって書かれたそうです。

前作のラストシーンのあと、ふたりはその後の人生を、理性と情熱のどちらに委ねたのでしょう。 冒頭で一目瞭然ですがそれは観てのおたのしみ。

前二作までの主人公ふたりの間には、お互いの価値観をきちんと相手に伝え、日常に議論は絶えなくても懸案事項はうやむやにはしない、というコンセンサスが成立しているように見えました。 感情に任せた発言はなるべく控えて論理的に問題を解決していたのです。

ところが本作では、お互いの感情が大爆発します。 観客はロマンティックないい話だった前二作から、いきなり身に覚えのある現実世界に引き戻されることでしょう(笑) もちろんご多聞にもれず私にも覚えがありますので、生々しすぎるぶん減点で星三つとさせていただきます(≧▽≦)

 

 

ここまで観てしまったので、6年後にきっと公開されるであろう続編も観ないわけにはいかないだろうなあ(笑)

 

 

第二作「ビフォア・サンセット」のラストシーンのセリーヌの歌。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尾根みちサイクリングのあとW.C.カラスのライブへ

  • 2016.11.15 Tuesday
  • 20:34

 

秋もどんどん深まってきましたね。 木枯らし1号が吹いた日など、骨皮ベリィスジスジな私はどこかにひらひら飛んでいってしまいそうでした。

さて、1年ほど前にKOTEZのライブを聴きたくて初めて訪れた小手指のライブハウス ”たらまガレージ”。 誘われるに任せて打ち上げまで参加させて頂き、その席で隣り合わせたのがサイクリストのT巻さんでした。 日曜日にはその彼と奥武蔵グリーンライン経由でたらまガレージを再訪し、W.C.カラスを聴いて来ました。

 

 

尾根道へは関の入線からアプローチ。 たまたまふたりともMTBのシューズでしたので、以前から気になっていた ”五常の滝” を見てきました。 ”五常” とは儒教で説く五つの徳目、仁・義・礼・智・信のことだそうです。 それがこの滝とどう結びつくのかはよく分かりませんが、心が鎮まる趣のある滝でした。

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ご一緒いただいたT巻さん。 自転車でははじめてのお手合わせでしたが、幸い脚が合ったのでのんびりおしゃべりしながら楽しく走れました。

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グリーンラインでいちばん好きな場所。

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刈場坂峠が通行止めでしたので、はじめて高山不動尊の林道を下ってみました。この林道、下りでも気を使うくらいの斜度でした。ぜったい上りたくないです。 おまけにマムシトラップ付き。この銭形模様は何度見ても背筋が強ばります。 ヘロヘロになった上りでこんなの踏んだらと思うとゾッとしますねえ(◎_◎;)

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小手指のスーパー銭湯でさっぱりして、いざたらまへ。 この日のカラスはいつもに増して絶好調でシャウトも3割増し。 あの絶好調ぶりは、聴衆の中に若くて魅力的な女性客が何人も居たことと無関係とは思えません(≧▽≦)

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打ち上げはいつも通りおとうが大活躍。 若い人をもドッと沸かせる軽妙な受け答えをはさみながら、82才とは思えない艶のある声とタイトに決まる三線のリズムでみんなをハッピーにしてくれました。

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打ち上げの際、カラスは 「率直な意見を聴きたい。ときには批判も聴いてみたい」 と言っていました。

 

たしかにふつう日本人は面と向かった相手を批判することが苦手ですもんね。 ただ、カラス自身はわりと率直に物を言う人という印象。そういう人は自分も他者からの率直な評価を聴きたいと願う傾向です。 配慮よりも誠意が優先されるタイプなのだと思います。 じつは私もそんなタイプなので、今まで何度言葉の選び方で痛い目にあったか分かりません。

 

面と向かうシチュエーションに限らず、自分の心の声が口から出るとき配慮のフィルターがオートマティックに機能するのが日本人の仕様なのに、中にはマニュアルでしか操作出来ない人も居るんです。そしてその操作が苦手という、、(>_<)

 

しかし、表現者たるものそれで良いのだと思います。 自分を語るにせよ自分以外を語るにせよ、聴く人に配慮した表現などに魅力は感じません。 これからも自分の内面をさらけ出して、もっと言えば心の局部を隠さずにステージに立って、「本当の自分を知ることを恐れるな!」 と叫び続けてほしいです。

 

この夜、スキップ・ジェイムスのスタイルで2曲演ってくれたのですが、これは良かったなあ。 カラスのマイナーブルースは絶品です。 局部まる出しでした(≧▽≦) 

 

 

 

たらまの飼い猫”カル”。 所在なさげにステージをお散歩中。 また聴きに来るよ。

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